(こちらは2021年公開のコラムです)
新型コロナウィルス感染症拡大の第三波と呼べる状況がきていて、さらにオンラインのニーズが高まっていきそうな雰囲気があります。今回のコロナ禍以降、本格的にEコマースに取り組みはじめた、もしくは取り組もうと思われている会社さんが多いと思います。
実店舗へのお客様が減っている状況があるのもそうですし、お客様に実店舗にきてくださいと積極的にいえない状況もある。新型コロナウィルスそのものだけではなく、建前・世間体としてリアルな接触に促すことができない事情があります。お客様の立場からいっても、事業者の立場からいってもEコマースのニーズはさらに高まってくるわけです。
現に、今年の4月から5月にかけてECMJのクライアントの皆さんのネットショップもアクセスが飛躍的に伸びました。数字にすると、前年同月比で150%から300%ほど。商材によってその伸びはすさまじいものがありました。売上はというとアクセスと完全に比例して、というのはなかなか難しいですが、120%から200%ほどで前年同月を上回ってきています。これはもちろんコロナ禍の影響だけではなく、クライアントのメンバーの皆さんの日々の努力あってのことですが。
ということで、ここからしばらくの間「コンサルタントが教える!Eコマース成長の法則」というテーマでECMJコラムを書いていきます。以前「Eコマースの売上規模別課題、アプローチ」みたいなコラムを書いたことがありますが、そのさらに情報を追加したパワーアップ版のイメージです。
まずはじめに、このEコマース成長の法則のテーマで書いていく内容ですが、基本的に母体となる事業がありEコマースを活用して新しい販売チャネルを拡大していきたい会社さんをメインの対象にしていきたいと考えています。なので、Eコマースだけで事業をおこなっている会社さんはメインの対象ではありません。といっても、私も元々前職の会社はEコマースしかやっていなかった、いわゆる「Eコマースベンチャー企業」でしたので、Eコマース専業の会社さんの事情はよくわかっているつもりです。
そして売上規模ですが、母体となるビジネスについては上限はありません。Eコマースについては0円から対象です。事業の母体となるビジネスの売上規模がいくら大きかったとしてもEコマース自体は月商0円からスタートしますし、基本的に会社のほとんどのスタッフの皆さんがEコマースの知識がゼロの状態からスタートすると思うからです。なので、母体となるビジネスの売上規模は、このテーマの対象に関係はしません。みなさん参考にしていただければと思います。
ただ、大企業と中小零細企業において売上目標や投資金額については相当な幅があると思います。ここはコラムの中でケースを分けてカバーしていければと思っています。あとは、どのポジションの方にどんな視点で読んでいただきたいか。経営層の方にはEコマースというビジネスの成長過程と課題を。責任者・マネージャー層の方にはEコマースの成長課題の先取りとスタッフの育成を。運営スタッフの皆さんには課題解決の意識とノウハウ共有を。こんなところの視点で読んでもらえれば幸いです。
多くの会社さんにおいて、いままでのEコマースは「売上が上がればうれしい。しかし既存業務優先」というような事業だったかと思います。しかし、今回のコロナ禍において「事業の柱」として認識し、育成しなければいけないものに変わりました。会社のメンバー皆さんのEコマースへの認識も変えていかなければいけません。「コンサルタントが教える!Eコマース成長の法則」が、たくさんの会社さんがEコマースにスムーズに取り組むための指針になれば良いと考えています。