著者:石田 麻琴

オンライン会議の仕組みを整えた「気づき」【no.1825】

 オンラインミーティング(WEB会議)のツール・システムを使っての会議に様々な企業が取り組んでいます。ECMJも基本的には訪問してのコンサルテーションをおこなってきましたが、状況が状況ということもありオンラインでのコンサルティングの体制を整えました。

 これまでのオンラインミーティングのツール・システムというと、画像や音声がインターネット回線の環境に左右されたり、エクセルやパワーポイントなどの資料の共有がしずらかったり、そもそも画面が小さかったり、同時接続ができる人数が極小だったりと、「あまり生産性が上がらない」イメージがあったのですが、いざZoomやWhereby、GoogleMeetなどを利用してみると以前のイメージとは異なり「あ、これでも生産性そこまで変わらないかも」という印象がありました。

*我々はまさに「価値観が変わる現場」にいる

 新型コロナウィルスの問題で自宅勤務、リモートワークをせざるを得ない状況になり、オンラインミーティングをせざるを得なくなった・・という方には、同じ印象をもった人も多いのではないでしょうか。

 いままであるのは知っていたけどあまり良いイメージがなく敬遠していた、ただ使わざるを得ない状況で使ってみたら意外と良かった。そして使い続けていたら良い面もたくさん見えてきた。まさに上記で書いたオンラインミーティングを使った会議のことなのですが、「会議とは人と人とが会って議論するものだろう」「同じ場所に集まることに意味がある」という強い固定概念・・というほどでもないかもしれませんが、「なんとなくの空気」が壊れ、ビジネスマンの価値観が変わっていく、それを我々は体感しているのかもしれません。

 オンラインミーティングは人と人との距離を縮めるのはもちろんのこと、移動の時間を減らすことができます。録音・録画も容易におこなうことができます。各自パソコンで、慣れた環境で仕事をしながら進めることができますし、開催のスケジュールを調整することも「同じ場に集まる」よりは容易です。これらが「ネガティブ」な方向に向いてしまうこともありえるのですが、よく考えたらポジティブな面もたくさんあります。

 今後、オンラインミーティングやオンラインセミナーなど、オンラインでの商談・情報発信のツール・システムの市場はさらに活況していきます。WEB会議のツール・システムだけではなく、ホワイトボードや資料共有、スケジュールやグループウェアとの連動するような痒い所に手が届くツール・システムがどんどん出てくるはずです。市場のニーズは市場を活性化させます。開発の専門ではない企業が市場に参入するのは難しいと思いますが、少なくとも「状況により即時対応できる」側ではいたいところです。

*接続マニュアルを作っていての気づき

 先日、オンラインミーティング用の資料を社内で作成しました。主にツールの接続方法についてなのですが、資料を作っている途中に気づいたのは「あれ、これインターネット上に全部載っている手順じゃない?」ということです。であれば、WEBサイトのURLをお客様に共有するだけでオンラインミーティングのツール接続は問題ないはずなのですが、まだまだ「わからないことをインターネットで調べる」という習慣がついていない企業が実はたくさんあります。

 これをどう見るかです。

 「わからないことをインターネットで調べる」習慣がついていない企業はいずれ市場から撤退するとみてフォローしないのか、それとも「わからないことをインターネットで調べる」習慣がついてない企業向けに自社オリジナルの資料を作成しフォローするのか。多くのWEBやIT、デジタル系の企業は前者の方向で動いているように感じるのですが、はたして現実はどうなのでしょう。