著者:石田 麻琴

ECMJは企業の「マーケティングサイクルをつくる」会社【no.1749】

 何度かECMJコラムで触れていますが、昨年11月にNEC社と「マーケティング分析スターターパック」というサービスをリリースしました。

 このサービスは1日(約6時間)の研修をつうじて、データ活用の本質と「今日からできる」具体的な行動を学ぶというもので、NEC社のような超大手のIT企業がこのようなサービスに着手すること自体が「異例」のことではないかと思います。NEC社の担当者さんの感度のなせる業ですね。

*デジタルマーケティングツールが抱える課題

 デジタルマーケティングシステム、デジタルマーケティングツールという言葉を聞くとどんなサービスを思い浮かべるでしょうか。セールスフォースかもしれませんし、オラクルかもしれません、tableauやイエローフィンのような製品名を思い浮かべるかもしれませんし、Eコマースというビジネスやソーシャルゲームというビジネスもすべてデジタルマーケティングシステムやデジタルマーケティングツールの上に存在をしています。

 AI、MA、BI、WEB、EC、CRM、SFA、DSP、そのジャンルを挙げればきりがないですし、ほとんどの言葉がアルファベット2文字ないし3文字で成り立っているのがなんとなく気持ち悪く感じる方もいるだろうと思います。SEO、LTV、PPC、SMO、RPA・・めちゃくちゃ気持ち悪いですよね。横文字の名前にはどこか「商売」の匂いがします。これらの言葉には必ずといっていいほど、デジタルマーケティングシステムやデジタルマーケティングツールが結びついています。

 ただ、導入すればそれだけで成果につながってしまうシステムやツールはありません。先週のECMJコラムで書いたとおり、「デジタルマーケティング」は「デジタル」+「マーケティング」です。「デジタル」をカバーしてくれるのがAIやMAやBIやCRMであるのであって、そもそものマーケティング戦略やマーケティング活動がなければ「デジタルマーケティング」は成り立たないのです。

 ここがデジタルマーケティングツールが抱える課題です。

*マーケティングを考えるのは誰か、行なうのは誰か

 マーケティングを考えるのは誰か。それはAIではなく、自社の商材やサービス、会社としてのこだわりや理念、差別性や特徴を理解している組織と人財の役目です。もし仮に、AIがマーケティング全体を指示するときがきたとしたらそのビジネス自体がきっとインフラ化し、消えてしまうことでしょう。それより何より、マーケティング全体を指示するAIを開発した会社は表に出すでしょうか、という疑問もあります。人が関与しない限り「ビジネス」にはなりえないのではないか、と思うんですね。

 ITシステムの登場、インターネットの登場、急速なグローバル化、そして通信の進化(5Gももうすぐです)というようにテクノロジーは急速に変化をしています。デジタルマーケティングツールもそれと比例して進化をしています。ただ、テクノロジーを活用して成果につなげていく「人間」の側はどうでしょう。システムやツールはお金を払えば導入することができますが、システムやツールを活用して売上や問い合わせといった成果につなげていくのは「組織と人財」の役目です。

 ECMJコラムを読んでくれている皆さんの会社でも、「デジタルマーケティングシステムやデジタルマーケティングツールは導入したものの、日々どうやって通常業務に活用していけばいいかわからない」というところがありませんか?もしかしたら「デジタル」を投入する前の「マーケティング」に問題があるのかもしれません。マーケティングを推進するチームが育っていないのかもしれません。

 ECMJは「マーケティングサイクルをつくる」会社です。組織と人財と一緒に考えながら、自社に適したマーケティングサイクルをつくっていきます。ご興味ありましたらぜひお問い合わせください!