著者:石田 麻琴

チームラボ・ボーダレスに学ぶ「SNS集客戦略」【no.1702】

 チームラボ・ボーダレスに学ぶ「SNS集客戦略」。

 先日、お台場のチームラボ・ボーダレスにいってきました。しかも、短期間(1週間)の間に2回。ECMJが参加している勉強会のイベントでいってきたのでした。1回目が下見で、2回目が体験会。ちなみに、1回目はご案内いただき、並ばずに体験させてもらってしまいました。

*2018年6月オープンのデジタルアートの世界

 チームラボ・ボーダレスは2018年の6月にオープン。まだオープンから1年も経っていないので「知らない」という方も多いと思います。場所はお台場のパレットタウンで大きな観覧車の下です。もしくはZEPP東京の隣というとわかりやすいかもしれません。その昔は大型のゲームセンターだったですよね。こちらは私も学生時代・20代の頃は友達と深夜に遊びにいってました。(すごくアミューズメントが多くて良かった)

 施設内に広がるのはデジタルアートの世界です。「境界のない1つの世界の中で、さまよい、探索し、発見する」というのがテーマ。まず施設内にはほとんど「ガイド」がありません。トイレと出口と4階に上る階段くらいしかインフォメーションませんでした。そしてWEBサイトにも「館内地図」的なものがないので、どこに何があるかがわからない。帰って情報を調べて、「あーこんなのあったんだぁ」と気づく、みたいな。

*チームラボ・ボーダレスを様々な視点で見ると面白い

 今回の訪問は研究会活動の一環でもありました。そのためチームラボ・ボーダレスというものから「何を学ぶか」が重要です。「すごいなぁ」とただボーっと情報を受け入れるだけではありません。そこから何か新しい発見や新しい行動に繋がるような。

 研究会のテーマとしてチームラボ・ボーダレスを見る視点が様々あるように感じました。ひとつは「アート的」な視点。デジタルアートという新しい分野が人にどんなセンス(感性や感情)を与えていくのか。もうひとつは「システム的」な視点。デジタルアートの仕掛けがどんなITシステムによって成り立っているのか。そして「マーケティング的」な視点。この新しい「ある種奇抜な」施設がどうやって人に知られ、集客をしているのか。最後に「経営的な」視点。採算をどれくらいのスパンでみているのか、実際に利益に到達するのか。

*チームラボ・ボーダレスにはなぜ「外国人観光客」が多いのか

 チームラボ・ボーダレスに参加した1回目。森ビルの方にご案内いただいたときに気になったのが外国人観光客の多さでした。聞くところによると来場者の4割が外国人の方ということです。でも、体感的には6割くらいを占めている感じがしました。なぜこれほど外国人の方が多いか。それはSNSの影響が大きいらしいんですね。Instagramやfacebookの投稿を見てきてくれると。

 チームラボ・ボーダレスの施設内は撮影が可能です。それで日本人も外国人もみんな写真や動画を撮ってSNSにアップしているんですね。それを友達やハッシュタグを通じていろんな方がみる。来場した方がまたチームラボ・ボーダレスの画像をSNSにアップする。さらに情報が拡散するという流れ。ビジュアルの情報がSNSのトレンドに上手く乗っている施設だと思いました。まさにSNS集客の成功。もしかしたらチームラボ・ボーダレスはほぼ広告費をかけずに満員なのかもしれません。

 私が興味を持ったのはチームラボ・ボーダレスの「マーケティング的」な視点でした。ぜひ皆さんもチームラボ・ボーダレスに参加して、面白い気づきを探してみてください。

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