著者:石田 麻琴

実行を継続していれば必ずなにかのカタチになる。【no.1695】

 なにより大切なのは「実行する」ということと「継続する」ということで、実行を継続していれば必ずなにかのカタチになって戻ってくる。それは始めるときに想像していたカタチではないかもしれないけれど、必ず「成果」になって戻ってくる。「成果」とは「売上」である。ここはブレてはいけないし、ブラすつもりもないと思う。

*実行を継続するから改善がされていく

 実行は継続されるからこそ改善が繰り替えされていく。改善が繰り替えされていくから、実行はよりブラッシュアップされ成果につながるカタチに研ぎ澄まされていく。もしも継続していなかったら、2回や3回の実行、もしくは半年や1年といった短期間の実行であったならば、成果につながるところまで改善が掘り下げられることはない。

 「どこかで終わる」もしくは「どこかで終わらせられることができる」という事実は自分自身の取り組み方を甘くする。「どこまで経っても終わらない」「どこまでいっても終わらせることができない」という事実から逃れられない背水の気持ちが、日々の仕事に新しいアイデアを与えていく。「今日を良くできないだろうか。明日をもっと良くできないだろうか」それが半永久的に継続されていくからこそ、実行は「成果」につながっていく。

*たとえイビツなカタチでもいい。前に進むことが肝心

 行動計画をつくったとしても計画したとおりには間違いなく進まない。計画というのはあくまでもスタートする前の想定であって、スタートした後に出会ってしまうトラブルの方がはるかに多い。いくら経験値が高い人間が行動計画をつくったとしても、完全に計画どおりにはならない。むしろトラブルが起こることを前提にしてスケジュールや予算にバッファを入れて計画にする。

 弊社ECMJのコンサルティングでも年間の行動計画をつくるケースがある。もちろんこの計画どおりに改善活動が進めば良いのだが、そうもいかない。ただ年間の行動計画をつくることによって、自分たちが向かっていく方向性と具体的なアクション、市場に対するスピード感を可視化することができる。だから計画どおりにいかなかったとしても行動計画をつくること自体にも意味があるのだ。

 当初の計画どおりに事は進まない。だが、行動計画どおりに進まないからといって行動することをやめてはいけない。たとえイビツなカタチになったとしても、一歩一歩着実に前進をしていく。ここでも大切なのは「実行を継続する」ことなのだ。長くとも3年間継続すれば一定の成果につながっていく。

*ルール化するルーチン化する。パターンをつくる

 常に新しいアイデアを考え、新しい発見を見逃さず、新しい改善を繰り返していく、成功すれば喜び、失敗したら悲しむ、そしてその気持ちを基にしてしてまた新しい明日へと向かっていく―――というようなドラマチックな成長ができれば非常にカッコいいのだが、多くの人間はこんなことができない。毎日毎日新しい発想が生まれてくるわけではないし、いちいち喜怒哀楽をして感情を動かしていてはとてもじゃないが身が持たない。継続というのは1年2年の話ではないのだ。

 大切なのは「決まった(決めた)ことを淡々とおこなう」ことであり、淡々と実行を繰り返して継続していくことである。新しいアイデアを出す、新しい発見をする、新しい改善を加えることを「ルール化」し「ルーチン化」し、自社なりの「改善活動を回していく」パターンができれば実行の継続のプレッシャーやストレスが軽減されていく。やはりポイントになるのは「習慣」にすること。意識をして息を吸っている人間はいない。息を吸うように習慣的に実行を継続することができれば、いずれカタチになることでしょう。