先月の実績ですが、ECMJのクライアントさんでまた新しく月商1,000万円を超えたネットショップが登場して嬉しい限りです。
ある程度、トレンド性・季節性に左右されるので今月も月商1,000万円、とはいかないと思います。ただ、これからもネットショップを続けていく上で、1度でも月商1,000万円を突破することができたというのは、担当者さん自身の自信にもなりますし、会社としての実績にもなりますし、さらにインターネットに力を入れるための原動力にもなります。確実に、ネットショップの力を強くしてくれるはずです。「成功は成功のもと」ですね。
今回の月商1,000万円到達から学んだことをご紹介します。
*小売りはネットでは不利というけれども・・
ECMJコラムでもいつも書いていることではあるのですが、小売りはネットショップには不向きです。小売りのビジネスは商圏によって成り立っていることがほとんどです。商圏という枠がはずれ、全国大会になった瞬間に、小売りのネットショップは単なる「どこでも買える商品を売っている店」になってしまいます。
ただ、原則はそうなのですが例外もあります。商圏の枠がはずれ全国大会の状態になったとしても、売れる商品がまだあるということです。今回の月商1,000万円がそれを証明してくれました。ポイントは「小売店なら誰しもが仕入れられるわけではない商品」ということになります。
*実店舗があることの信用性はやはり強い。
ネット上でまだ売れる商品があるとはいえ、ドロップシッピングやネット上の仕入れサイトで買えるような商品がネットショップで売れるということではありません。仕入れ先との「リアルでの信頼関係」があり、それによって商売をつくってきた会社の仕入れは「誰でもできるもの」とは異なります。小売りでも仕入れにアドバンテージがあれば勝てる可能性は高まるのです。
今回の場合は実店舗を長年営んでこられている会社さんです。実店舗を持たれていますから、当然実態のある会社さんですし、70年以上同じ場所で商売を続けています。仕入れ先からの信頼も厚く、「他の小売店よりも優先して出す」商品や、「他の小売店さんには出さない」商品がいくつもあります。ネットでは見えない部分が勝敗を分けているのです。
*需要と供給のバランスを考える。特に供給側を考える。
「需要と供給」という言葉があります。需要が大きければお客様のニーズが高く、売上の全体としてのパイも大きくなります。供給が大きいということは競合も多いということ。全体の売上を競合の数で割って、市場に参入するかどうかを考えるのが基本です。小売りの場合は、需要は大きいが供給も多いのが普通です。
ただ供給側のレベルは必ずしも一定ではありません。商品の見せ方や提案方法に工夫をほどこすことで競合と均等割りになっている需要を自社に引っ張ってくることができます。ここが小売りのビジネスの面白さですし、一番の腕の見せ所でしょう。そして、この「供給側のレベル」はことEコマース市場でいうならば、取り扱っている商材や販売カテゴリによってかなり異なってくるということです。もっと言えば、「競合が弱い」商材があります。これを見つけることです。
ネットショップの市場でいうと、激戦区なのはやはりファッションです。トップスからシューズまで、あらゆる商材にレベルの高い供給側がいます。逆に供給側のレベルが低いのは・・どこでしょうね。ECMJとしてもクライアントさんの中に入って仕事をしてみないことにはわかりません。ひとつ確実にいえるのは、「これから参入するのが面倒な商材」「既得権益がある商材」は自然と守られている業界なので、供給側のレベルが低くなりがちではないかと思います。