何をやればいいかはわからないけれど、やったことが良かったか悪かったかはわかる・・
ネットショップのあるあるストーリー、「鬼切社長シリーズ」。(前回はこちら)
「なんか、猪井氏(いいし)先生って怖いですね」。麻間(あさま)さんの話を聞いた鬼切社長は言いました。
戦略や戦術はすでにきまっている。いかに日々試行錯誤するか
「まあ詰まるところ、『人が動いてくれるか否か』ですからね。戦略や戦術はすでにある程度決まっています。それを日々いかに試行錯誤してブラッシュアップできるか。それが成功するか否かですからね。試行錯誤するのは当然『人』ですから。やっぱり問題は『人を動かす』なんですよね。猪井氏にいつも言われています」
そう言った麻間さんは優しくニッコリと笑いました。
「在庫の話に戻りますね。500,000もの商品をネットショップの在庫としてもっている会社さん、同時に実店舗や問屋をやられているケースが多いです。中にはインターネット専業の事業者さんもおられます。しかし、ネット専業で最初から大量のアイテム数を用意するのは無謀です。相当なシステム力が必要になりますね。さっきお話ししたような、日次でキャッシュフローまで計算するようなシステムが」
「なるほど。元々、実店舗や問屋をやられていた事業者であれば、商品の現物があるわけですからね。さらに販路が広がって良さそうな気がします。でも写真を撮ったり、商品を登録したりするの大変じゃないですか?そこも500,000商品分、ページを作らなくてはいけないのでしょう」
選択したことが良かったか、悪かったかはわかる
「鬼切社長、いいところ指摘されますね。その通りです。実店舗や問屋は、在庫のリスクも少なく、販売チャネルが広がる可能性を持っています。ただインターネットに商品を掲載するという点では他の会社と条件は同じです。そこは自社で商品を撮影してページの登録作業を行っているところもあります。また全て外注に任せている事業者さんもおられますよ」
鬼切社長はメモを取りながら、麻間さんに質問をしました。「それって内製と外注のどちらがお得なのでしょうか」。そう言った後、「あ、お得という表現もヘンですね」。そう鬼切社長は言い直しました。
「おっしゃっている意味わかりますので、大丈夫ですよ。難しい問題ですね。たとえば撮影や説明文のクオリティの問題、商品カテゴリの問題もあります。あとは販売価格の違いもありますし、どの手段が良いかは一概には言えないんです。言えることがあるとすれば、ひとつは『経営者の考え方次第』ということ。もうひとつは、『何が良いか』はわからない。けれども、『選択したことが良かったか、悪かったかはわかる』というところですかね」
経営者の考え方次第には、良いも悪いもない
「麻間さん。それは何だか、猪井氏先生がおっしゃってそうなことですね」。鬼切社長は、小さく笑いながら麻間さんに言いました。
「ははは。バレましたか。『何をやればいいかはわからない。けれど、やったことが良かったか悪かったかはわかる』って良く言っていますもんね。実はこれ、私もよく言うんですよ。猪井氏の口癖がうつってしまったみたいで‥。でも本当にそうだと思います」
「ちなみに、『経営者の考え方次第』というのは、具体的にいうとどういうことですか?すいません。質問ばかりで‥」
「いえいえ、いいですよ。ページ制作を内製したいという経営者がいれば、外注したいという経営者もいます。内製を考えられる経営者は『自社にノウハウが残る』ことにポイントを置かれています。逆に外注する経営者は『得意な人に任せた方が良い』と思われることが多いです。どちらが良いとか、悪いとかはないですね。前者は、『ノウハウが残らない。ノウハウまで行きつかない』というリスクがあります。後者は『自社にノウハウが残らない。お金がかかり続ける』リスクを抱えています」
つづきはこちら。
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