ネットショップを「差別化」しよう、というのは様々な本・セミナー・勉強会で言われていることだと思います。言われ飽きている言葉だとも思います。
たしかにネットショップを運営していく上で、「どんな色をつけていくか」というのは重要なことですが、「じゃあウチの場合は?」というとなかなか答えが出ません。かといって、色をつけずにどこでも売っている商品をどこでも売っているようなカタチで売っていても、売上の出ない時間が過ぎていってしまうだけです。自分で「気づく」ことは重要ですが、これは流石に時間もお金ももったいない。
ネットショップに「違い」を出すための考え方として、私がおすすめしているのは「雑誌をみる」ということです。
楽天市場、Yahoo!ショッピング、自社サイト・・様々なネットショップがあります。ネットショップの数は半永久的に増え続け、個性的なネットショップがどんどん出てきます。「こんなネットショップあるんだ!」という発見もあるのですが、それを参考にするか否かはちょっと待ってください。
ネットショップは表からみても「売れているのか、売れていないのか」がわかりません。実店舗のように店内にお客様が入っているか、レジにお客様が向かったかを確認できればいいのですが、お客様をみることができません。なので、どんなに尖ったサービスを提供していても「数字に繋がっているのか」はわからないのです。
しかし「雑誌」の場合、継続的に発行されているということは、「売上に繋がっている」ということとイコールです。取材費、編集費、印刷代などなど、専門外なので詳しくはわかりませんが「雑誌をつくる」時点である程度のコストがかかっています。コストをかけてまで継続されるということは「利益が出ている」ということです。
ネットショップの場合、Yahoo!ショッピングなどほぼ経費がかからない、コストのリスクが低い出店方法もありますから、「実は売れていない」お店でも継続が出来てしまうわけです。雑誌の場合は、作ること自体にコストがかかっているわけですから、より企画がシビアになります。売れない雑誌ならば、すぐ廃刊です。次はありません。
定期的に書店にいき、雑誌、もしくは雑誌で連載が続いている「企画」をチェックすると、お客様にアピールするための切り口が見えてくるのではないでしょうか。ひとつの仮説です。
この話とセットでお伝えしているのが、「昭和40年男」というクレタパブリッシングさんが出している雑誌です。隔月で発刊されている雑誌なのですが、すでに6年弱も続いています。つまり、この雑誌は「売れ続けている」という判断ができます。
ご存じの方もいると思いますが、この雑誌の面白いところは「昭和40年生まれの男性」だけを対象にしているということです。「昭和40年代」に生まれた男性でもなければ、「昭和40年」に生まれた男女でもありません。「昭和40年(1965年)に生まれた男性」だけを対象にしています。なので、非常に訴求力が強いんですね。
私にこの雑誌を教えてくれたのも「昭和40年生まれの男性」の方でした。「石田さん、この雑誌知ってます?」と。「いや、知らないです」という感じだったんですが、この雑誌は「昭和40年に生まれた男性」にとってだけ有名な雑誌であればいいんですね。情報が溢れすぎている時代にマッチした「違い」だと思います。「お客様を絞る」ということです。
自社のネットショップのコンセプト・切り口を考えるための材料のひとつとして、雑誌と雑誌の企画・連載をぜひ定期的にチェックしてみてください。なにかヒントが見つかるかもしれません。
おわり。
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[…] ・ネットショップの「違い」や「差別性」で悩んだら、「雑誌」をチェックしてみるといい【no.0828】 […]