さて、土曜日なので、まとめの日です。
オムニチャネル・・という言葉、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。では、オムニチャネルをきっちり説明できる方、どれくらいいるでしょうか。私も、きっちり説明できるか自信がありません。ただ、オムニチャネル化の本質は、こうでないかと考えています。
「商品主導」のマーケティングから、「顧客主導」のマーケティングへのシフト。これがオムニチャネルの本質であると。
どこかキーワード先行型になっているオムニチャネル。オムニチャネルに対応するためのソリューションが続々と出始めていて、「なんだかわからないけど、とりあえずこれからの時代、オムニチャネルが重要そうだから、うちもソリューション導入しとこう」みたいな企業が、日本中にたくさんありそうです。そんなことだと、ITシステムを導入して使いこなせなかった黒歴史や、ネットショップを開設したけど全く売れなかった黒歴史と一緒になってしまうと思いますが・・。
まず、その本質を押さえて、自社のサービスにどう活用できるかを考えることが大切ですよね。
そんな中でも、本気でオムニチャネルに取り組もうとしているのが、セブンアンドアイグループです。こちらは、各業界のスペシャリスト集団で構成されるプロジェクトチームを組み、1,000億円の資金を投じて在庫管理システムを組もうとしているので、そうとう本気です。しかも、鈴木会長自らが、「セブンアンドアイグループ全社としてオムニチャネルに取り組む」と言っているわけですから、やっぱり本気です。
既存の事業の片手間として、インターネットに取り組んでいる社長さん達にぜひ聞かせてあげたいところです。セブンアンドアイグループの鈴木会長は、「全社として」取り組むことを決めた、と。やっぱり、本気にならなきゃインターネットは勝てないってことです。
で、私はこれが凄く不思議だったんですね。だって、天下のセブンアンドアイグループが「本気で取り組む」って凄いことじゃないですか。セブンアンドアイグループの40周年式典でも、皆さんの前で「これからはリアルとネットの融合。オムニチャネル!」と大きく宣言をしているわけです。だから、ここには、いわゆるインターネットビジネスにおける手段のひとつではない、もっと深い深い、本質的なメッセージが隠れていると思ったんです。
そこで私が考えたのは、オムニチャネルの本質は、「商品主導」のマーケティングから、「顧客主導」のマーケティングへのシフトである、ということです。オムニチャネルは、販売チャネルの統合や流通の統合などと言われていますが、本当の狙いは「顧客データの統合」なのではないかと考えました。そして、顧客データの統合は、インターネットを噛まさないことには本当の意味での実現はできない・・。
以下、紹介するエントリーは2013年から2014年にかけて書いたブログです。オムニチャネルの本質について、事例も含め考え方を書いていますので、ぜひご覧になってください。
・セブンアンドアイが300万点をEC販売! 【no.0065】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1179
・オムニチャネル化の本丸は、顧客データの統合!【no.0071】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1224
・セブンアンドアイのビジネスモデル変化へのメッセージ。【no.0073】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1235
・「商品主導」から「顧客主導」のマーケティングへ。【no.0074】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1246
・「ビッグバーZホワイト」を買い占めたのは、私です。 【no.0129】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1697
この中で、特に読んでもらいたいのが、最後の「『ビッグバーZホワイト』を買い占めたのは、私です」です。今のところあまり人気のないエントリーで残念なのですが、ここにオムニチャネル化の本質が隠されています。ポイントになるのは、顧客データの取得と、データマーケティングだと思います。
それではどうぞ!