先日、とある会社さんでの打ち合わせがひと通り終わり、担当の方と雑談をしていたら、「石田さんってどこご出身ですか?」という話になりました。「仙台出身なんですけど、四歳のときに練馬に引っ越してきたんで、ほとんど東京みたいなもんですねー」と言いなれたことを言うと、今度は「それじゃあ、高校とかは地元の?」という質問が。「いやー、私、実は中学受験で私立の一貫校に行きまして、大学もその近くなもんで、中高大の11年間(ん?)、新宿区なんですよー。はっはっは」と言うと、「石田さん、私、石田さんみたいな方と話してみたかったんですよ」と。「えっ!?なんですか」と思いました。
その方は、とある離島の出身なんですよね。地元の小学校から地元の中学校に進学し、当たり前のように地元の高校に通い、そのまま就職する友達が多かったようです。しかし、東京に来たら、中学から私立に行く子がいると。しかも、「市立」じゃなくて、「私立」だと。いまは千葉に住んでおられて、家族もおられて、お子さんもいらっしゃるので、「石田さん、中学からずっと私立ってどうでしたか?」と。そこが聞きたかったようなんですね。
その方が自分でおっしゃっていたことには・・自分は学生の頃ほとんど勉強しないで就職をしてしまった。というか、みんな勉強していなかったので、同じように勉強をしなかった。社会人になって、勉強が必要だったことに気づき、ビジネススクールに通った。周りは大手企業の幹部候補生や、外資系企業のサラリーマンばかりで最初は大恥をかいたが、徐々に慣れてきた。いまでは毎日日経新聞を読んでいるし、独学で中国語も読み書きできるようになった(この後、披露してくれました)、という感じだったんですよね。
で、私とその方で、(人生様々だけども)一致した意見が、「『環境』って重要ですよね」ということでした。
ここでまたひとつ、私の思い出話を・・(自慢ぽい話だけど、自慢ではありません)
中学3年のとき、代々木ゼミナールに通っていたんですね。中高一貫の学校だったので、塾に通う必要は全くなかったのですが、クラブ活動的なノリで通っていました。私は中学のクラスの中でも、45人中42番目くらいの成績で、はっきり言って落ちこぼれだったんですね。代ゼミの私立コースは2クラスありましたが、下のクラスだったんです。
同じクラスに、とある学校の男の子がいました。ここは学校名を出した方がリアリティあるんだけど、ここでは出しません。有名大学の付属の中学です(日大とか法大とかそういうの)。けっして、頭の悪い(おの表現もヘンだが)学校ではありません。むしろ、良い方だと思います。
その子が、英語の授業中に先生に指されて間違えまくります。その次に先生が私を指してきて、私はことごとく正解します。それで、その後、その男の子と仲良くなったときに、その子をイジって言ったんですよ。「俺はクラスで40番だぞ。お前は学校のクラスで最下位か?」と。そうしたら、意外な答えが返ってきました。「いやいや、石田、何言っちゃってんの。俺は学年で20位だぞ」と。え~、とビックリしたわけです。「コイツ、学年で20位~!俺なんか学年で250位以下だぞ~!」と。
そのときは、「なぜそんなことが起こるのだろう」と思ったんですが、いま考えると、「かーんきょーおーのーせいかもね♪」ということです。それ以外の理由が、見当たらないですもん。
勉強できるのが良いとか悪いとかではないし、社会人になってから高校と大学で勉強をしたことを役立てた感もないので、偏差値とかは人生にあまり関係ないと思いますが、どんな環境にいたか、もっと突っ込んでしまえば「どれくらい変人が周りにいたか」というのは、成長する上で非常に重要なのではないかと思います。昔、うちの母親を「教育ママ」とイジられ嫌な思いをしたこともありますが、「強引に環境をつくってくれたこと」今ではメチャクチャ感謝してますもん。
おわり。