すごーーーくわかりやすく、インターネットマーケティングというものを書いていきます。(前回はこちら)
前回の最後でも書いたように、例えば「化粧品」というビックワード(検索ボリュームが多いキーワードのこと)だと、日本全国津々浦々の「化粧品を売りたい事業者」が日々「入札合戦」を繰り広げています。
リスティング広告(PPC広告)の見やすい位置は、基本的に「入札金額」によって決まるわけですから、「私は1クリック100円出します!」「僕は110円出します!」「じゃあ俺は120円出します!」「それなら私(最初の人)は150円出す!」というように、どんどん「入札金額」が高騰していくわけです。
そして仮に、「化粧品」というキーワード検索に「1クリック150円」を出し、広告掲載順位の1番目を取れたとしましょう。そうすると、1番見やすい位置に広告がくるわけですから、セオリーからいえば1番ユーザーにクリックされることになります。リスティング広告(PPC広告)の広告費は、「入札金額×クリック回数」で決まりますから、もっとも高く「入札金額」を設定した事業者が、もっともアクセスを獲得し、そしてもっとも高い金額を支払うことになるのです。
「うちは1クリック150円も出したくないな。広告の掲載順位は10番目でもいいから。1クリック80円に抑えたい」という事業者もいるでしょう。1クリック80円は自らの入札を制限すれば実現することができますが、広告の掲載が見づらい場所に埋もれてしまうため、結果として予想以上に「クリック」が取れないことになります。広告の「クリック」が取れないということは、つまりウェブサイトへの「アクセス」が取れないということです。
「入札金額」を高くすれば、クリックが取れ過ぎてしまうし、「入札金額」を低くすれば、逆にクリックが取れなさすぎる。そこで、リスティング広告(PPC広告)の細かい調整が行われるわけです。リスティング広告(PPC広告)を出稿する事業者の目指す方向はただひとつ、「出来るだけ少ない広告予算で、たくさんの方に自社のサービスを知ってもらう」ことなのですから、「入札金額」や設定キーワード、表示される広告のテキスト等を毎日管理し、最適化を図っていきます。(ここではその細かい理論については割愛します)
マーケターとしては、インターネット広告の効果を最大化させるため、日々細かいカイゼンを繰り返していくわけですが、カイゼンをすることで成果が上がるうちはまだ良い方です。現実には、カイゼンという自らの努力の他に、市場の変化というものがインターネットマーケティングに大きく関わってきます。「需要>供給」「需要=供給」「需要<供給」の話です。
近しい例の話から紹介をしていきます。一昨年、2013年の秋に、インターネットショッピングモールのYahoo!ショッピングが、Yahoo!ショッピングへの出店料・出店手数料を無料化したことを覚えている方もいると思います。それまではYahoo!ショッピングの出店料として月額2万円程度、売上に対するロイヤルティとして5%程度を課金していましたが、それを「一切ゼロにする」ことにしたのです。
Yahoo!JAPANはこれを「Eコマース革命」を位置づけました。Eコマースをやっている事業者にとっても衝撃的な出来事です。すでにYahoo!ショッピングに出店していて、ある程度の売上をあげている出店店舗にとっては、それまで毎月かかっていた課金がゼロになったわけですから、非常に嬉しいことでした。月商1,000万円のネットショップなら、50万円程度の経費が浮くことになったわけです。
Yahoo!JAPANがこの発表をおこなうまで、Yahoo!ショッピングに出店しているネットショップの数は2万店舗でした。それが1年後の2014年秋になって、Yahoo!ショッピングの出店店舗はどれくらいになったか知っていますか?10倍の20万店舗になったと言われているんです。しかし・・
つづきはこちら。
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