著者:石田 麻琴

きたれ女性と若者!競馬人気をまくり差せ!競艇場「売上アップ」マーケティング。四【no.0607】

 きたれ女性と若者!競馬人気をまくり差せ!競艇場「売上アップ」マーケティング。(前回はこちら

*「来場者数」を取得するためのシステム・仕組みが必要

 競艇場のマーケティング活動をおこなっていく指標として「来場者数」を毎日取得していきましょう。ECMJが提供している「実行数値管理表」と同じように、日々の「来場者数」と「施策・改善策」「理由・特筆事項」を管理するエクセルシートを作成します。(もちろん、エクセルでなくても構いません)

 日々の「来場者数」を管理するためには、「来場者数」を取得するためのシステム・仕組みが必要になります。ここがないと改善指標として機能しませんから、マーケティング活動をおこなう上での絶対的なマスト条件です。

 戸田競艇をサンプルにします。

 一般の来場者は鉄道の自動改札のような機械に、100円を直接投入することで入場ができます。おそらくこの機械で「来場者数」のカウントが可能なはずです。しかし、100円を投入しないで入場するパターンもあるようです。シルバーパスのようなものがあり、パスを持っているお客さんは自動改札ではない入場ゲート(駅員さんがいる窓口的な感じ)を通過していきます。見たところここでは「来場者数」をカウントしている感じではありません。

 改善の軸になる数字項目ですから、はっきりとした実数を残さなくてはいけません。競艇場の「来場者数」は「自動改札を通過したお客さん+窓口を通過したお客さん」の数になります。後者の「窓口を通過したお客さん」の数の計測には何らかのシステム化・仕組み化が必要です。

*「窓口を通過したお客さん」の数の計測

 この改善パターンは限られます。

 ひとつは、全来場者の入場を自動改札経由にすること。シルバーパス等のパス系もICタグを持ったものにし、自動改札で管理ができるようにします。パス系を使っているお客さんに関しては、管理IDを発行することでリピート回数・リピート率も計測することができ、さらなる改善に繋がります。

 もうひとつは目確認。強引な方法ではありますが、自動改札をアップグレードするコスト、IC付きのパスを発行するコストを考えれば、目確認という選択肢もないこともないですう。方法は簡単です。窓口をお客さんが通過するたびに、野鳥の会のごとくカウンターを「カチカチ」するのです。

 あとは発想の転換系で、「退場者を計測する」でしょうか。当たり前ですが、競艇場に入場した人は、必ずどこかのタイミングで退場をするはずです。「入場者数=来場者数=退場者数」ですから、自動改札のセンサーで退場者をカウントすれば、それが「来場者数」になります。入場のタイミングでは、自動改札の利用と窓口の利用の2パターンがありますが、退場の場合は特に支払い等もないので、退場用自動改札通過の1パターンになりえます。

*「売上アップ」ためのスタートラインに立つ

 もしかしたら、このあたりは競艇場としてもすでに仕組みとして整っているかもしれません。もし仕組みが整っていなければ、いずれかの選択肢を取った方が良さそうです。この「来場者の計測」ができるようになることが「売上アップ」のためのファーストステップ・・というか、スタートラインに立つことができます。

 これで「来場者数」を毎日取得するための仕組みができました。この「来場者数」の数字ですが、競艇場の経営者や上層部・各責任者だけではなく、アルバイト・パートさんも含めた「競艇場の運営に関わる人、全員」で共有をしたいところです。もちろん毎日です。なぜなら、この「来場者数」こそ、役割は各々違えども「日々、自分がおこなっている仕事の最終成果」であるからです。「最終成果」を全員が「そらで言える」ようになるのが理想です。

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3 コメント

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