人は基本的に「すべての」情報を真面目にはみてないんですね。
朝起きてから、夜寝るまで、いろんな情報が目や耳に飛び込んでくると思います。天気や気温、チュンチュンと鳴く鳥、テレビのニュース、特集、電車の中刷り広告、ヒマつぶしにみているスマートフォン・・などなど1日の間でもたくさんの情報が入ってくると思います。
自社のネットショップで新しい商品を発売した、それをメールマガジンで告知した、インターネットの広告をかけてみた、もしくはマンションにポスティングした・・などなど、自社のサービスを知ってもらう、利用してもらうために様々な販促アクションを取ると思いますが、お客さんにとってそれは、「朝起きてから夜寝るまでの、あまたある情報の中のひとつ」なわけです。
だから、人は基本的に「すべての」情報を真面目にはみてないんですね。事業者の立場になるとみえなくなってしまうのですが、自分の個人の立場になって考えると、「まあ、そういうもんだよな」と感じるのではないでしょうか。
それでも、飛び込んでくる情報を「真面目に」みることがあります。いわゆる、「自分にアンテナが張られている場合」ですね。よくある、「まずは周りに何があったかを覚えてみてください。次に、赤を意識して周りに何があったかを覚えてみてください(記憶曖昧)」みたいなやつですね。自分の中にアンテナが張られている情報は、目や耳に飛び込んできやすくなります。
朝起きて、小鳥が外でチュンチュンと鳴いている。今日はどんな声で鳴いていたか、そんなことを覚えている人は少ないと思いますが、小鳥に興味がある人なら、それを覚えていたりするものなんですよね。先日、美容師の方と話していたら、やはりテレビをみていると最初にタレントの髪型が気になる、といっていました。「その頭の形なら、こっちの髪型の方が似合うだろう。もったいない!」とか思うらしいんですよね。笑えますよね。
まあ、そういうものなのです。「新しい冷蔵庫が欲しい」「こんなことができるPCソフトはないだろうか」「照明がぶっ壊れたので買い替えなければ」。お客さんにそんなアンテナが張られているときに、うまく情報発信が飛び込んでいけるか。ここがポイントなのです。私、最近車を探しているので、車の情報には敏感です。1カ月前は、まったく車の情報はキャッチしていませんでした。そういうものです。
では、お客さんにアンテナが張られている状態がいつくるのかというと、それは極端にいえば「わからない」ということになります。だって、人のことなんですから。生活と頭の中をすべて監視することはできないでしょう。ただ、これまで利用をしてくれたお客さんのデータを分析することで、「どこがアンテナに引っかかったのか」の予測をつけることはできそうです。
「マルかバツか」という正解のある話ではありません。データを活用するということは、あくまで「~の方向の方が確率は高そうだ」という予測です。たかが予測、されど予測です。徹底し、集中するための1つの判断材料にはなります。「どこがアンテナに引っかかったのか」の予測が立てられれば、「それを自ら起こすは可能か(内的要因)」もしくは「それが起こったときに、最速でキャッチすることは可能か(外的要因)」を考え、具体的なアクションに落とすことができるようになります。
自信をもった商品を発売した、サービスを開始した。しかし、お客さんの反応は良くなかった。だからといって落ち込んで諦める必要はありません。お客さんのアンテナに引っかからない、お客さんのタイミングでない可能性が高いわけですから。特に、「ニーズ商材(サービス)」については、お客さんのタイミングでしか利用してもらえることはありません。ですから、やっぱり大切なのは、「絶えず発信を続けていくこと」なのではないでしょうか。
おわり。
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