目標に対しての進捗を定期的に確認する。(前回はこちら)
「実行数値管理表」を作成し、日次・週次・月次・年次、年間合計430回の進捗確認のタイミングをつくることができれば、ネットショップの成功の可能性はかなり高くなったといえます。さらにもうひとつ、進捗確認の方法があります。日次までを習慣化できたネットショップさんは、ぜひこちらにもチャレンジしてもらえると良いと思います。
それは、日次内での進捗管理です。
一日の業務時間の中で進捗を確認するタイミングを4-5回ほどつくり、日次データの着地を読んでいく方法です。これをおこなうことで、日次のタイミングよりもさらに早くWEBサイトの改善活動をおこなうことができるようになります。また、日次のタイミングよりもさらに早く外的な要因をキャッチすることができるようになります。
たとえば、日次の売上目標を設定している場合。朝、会社に出社してパソコンを開いた直後の10時、お昼休みが始まる前の12時、午後の仕事真っ只中の15時、会社からの帰宅が始まる18時、そして仕事を終える20時・・というように日次の中で数字を確認するタイミングを設定します。ここは事業者によってアレンジを加えてください。
大切なのは、毎日きちんと10時12時15時18時20時の5回のタイミングで売上のデータを見ることです。毎日数字を確認していると、あることに気がつきます。朝10時のタイミングで確認する数字がいつもより大きい(もしくは小さい)ときがあること、20時に確認する数字がいつもより大きい(小さい)ときがあること、です。そして1日の流れとして、「18時の時点でこれくらいの売上があれば、今日はこれくらいの売上まで伸びるはずだ」という予測が立てられるようになります。
この「着地地点の予測」は毎日きちんと漏れなく売上の流れを見ているからこそ読めることです。1日2日、バラバラに数字をみただけは数字の流れを読むことはできません。残りの時間が短いほど着地の予測は確実性の高いものになります。まずは20時時点の売上から当日の売上を予測できるようにし、その次に18時時点の売上から当日の売上を予測できるようにします。
この「日次内での進捗管理」ができるようになると、何ができるようになるかです。
ひとつは、日次内での数字の状況に合わせて施策を打つことができるようになります。当日の着地地点が予算に対して足りないと予想できれば、夕方からタイムセール企画を売ったり、メールマガジンを流したり、新商品の発売を前倒したり、といった対策ができるようになります。「今日の売上は今日しか取れない」わけですから、状況に合わせた施策が数字を助けてくれます。
もうひとつは外的な要因に気が付きやすくなることです。多くの場合、自分たちが行ったアクションではなく、市場環境の変化によってもたらされる外的要因は「時間が経てば経つほど理由がわからなくなる」のが普通です。1か月2か月が経過すると、外的要因があったかも気づくことはできません。日次単位で外的要因を整理できれば良いですが、日次内で外的要因に気が付くことができればさらに理想です。
特に、テレビで紹介された、SNSで拡散された、などのメディア系の外的要因は一瞬で数字が伸び、数時間が経つと数字が落ち着いてしまうゲリラ豪雨のようなものですから、瞬発的にその変化を感じとることが必要になります。Googleアナリティクスを活用している場合は「リアルタイム」で状況を常に確認しておくのもアリですね。
日次内の進捗管理の「習慣化」、ぜひ挑戦されてみてください。
おわり。
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