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「広島カープがFAで主力選手を獲得するためには・・?」其の壱
「広島カープがFAで主力選手を獲得するためには・・?」其の参です。
■まずはチケット売上を伸ばすため、いかにして空席を減らしていくかだ‥!
前回のブログでは、広島カープのマツダスタジアムでの1試合あたり最大収容人数が32,000人程度であること、座席の種別の価格と主催試合72試合を考えると、チケットの売上は年間で最大40億円であること、観客動員数のデータから換算すると、売上はその約7割、現実的なチケットの年間売上は28億円であること、を書きました。さあ、これをどうやって40億円に近づけていくか、です。
当然、広島カープのチーム自体が強くなり、毎年優勝争いをするようになればチケットの売上は上がるでしょう。ただ、そこはここで検討する内容ではないので、条件としてナシとします。そもそも広島カープを強くするために、FA選手の獲得を目指し、そのための費用をどうねん出するか、を考えているわけなので、本末転倒ですしね。また、チケット金額の値上げという選択も当然ナシです。逆に、チケット金額の値下げという選択はアリかもしれません。話を進める中でそこは考えます。
チケットの年間売上を28億円から40億円に近づけるということは、空席をいかになくしていくかと同義です。チケットの年間売上28億円を算出した際、観客動員数が最大収容人数の7割であったため、各々の座席種別も同様に7割の埋まり具合であると考え、最大売上を7掛けしました。しかし、各座席種別の人気が同じであるということはまずないでしょう。人気がある席、人気が無い席と偏っているからです。さあ、ここでデータベースマーケティングの登場になります。
■ここでもデータの分析を行ってみます‥!
確認したいデータは、主催試合全72試合での座席種別の購入率、主催試合全72試合1試合ずつの座席種別の購入率。特に後者の場合については、対戦相手はどのチームだったかがひとつのポイントになりそうな気がします。各試合での天気や気温などの環境データ、どの投手が先発ピッチャーだったか、どの選手がいつ怪我をして試合に出場できなかったか、あたりのデータも分析できれば尚良しです。
ただ、確認したいのはチケットの「購入率」であって「来場率」ではありません。天気や気温、先発ピッチャーや怪我をした選手のデータが加味できるのは「直前に売れたチケットの購入数」であるので、そこを理解しておくことが必要です。もし、広島カープの主催試合のチケットを全て前日発売にするとすれば、天気や先発ピッチャーのデータが購入率を大きく左右しそうですよね。変な話、チケットを購入するのが1ヵ月・2ヶ月前だからこそ、雨でも無理して来場してくれるお客様がいてくれるわけです。
■お客様の側が、どんな感じで座席を購入しているかも知りたい‥!
次に確認したいのは、会員IDごとの購入座席種別の変遷です。会員IDについては、広島カープのファンクラブに入っていて、ファンクラブ経由でチケットを購入する人、ぴあやe+などのチケットサイトから購入する人、この2パターンについては、会員IDをキーにしてどの座席種別をどの順番で購入しているかをデータ分析することができると思います。もしかしたら、チケットサイト購入者の購入履歴データは、広島カープ側は閲覧できないかもしれないですけどね。すごく使えるデータなのに、見られなかったら勿体無い。
ここで分析したいのは、「座席種別Aを購入した人がリピートする場合、座席種別Aを購入するか、それ以外か」のデータです。つまり、購入してくれた座席に満足してくれたのか、他の座席に変えたのか、そこをデータで見たいわけです。当然、お客様の広島カープに対する意欲の違いであったり、たまたま横に座った人が嫌だったから座席種別を変えるであったり、データでは見えない細かい事情はあるんだろうけども、いくら頑張っても広島カープ側からはそれは見えないので、とにかく仮説を立ててデータで判断と検証をしていくんです。続きは明日。
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