著者:石田 麻琴

パフォーマーとダンサーのマーケティング的違いとは。【no.0298】

 パフォーマーとダンサーのマーケティング的違いとは・・?

 以前、EXILEのHIROさんのエントリーを書きましたが、やはり言葉って重要だと思うのです。

パフォーマーはボーカルと同じ立場(並列)

 EXLIEでいうところの「パフォーマー」という言葉です。これをデジタル大辞泉で調べると「パフォーマンスをする人。演技・演奏などの表現活動をする人」。ですので、「ダンスをする人」だけを指しているわけではないんですね。

 じゃあ「パフォーマー」と「ダンサー」って違うの?という話になります。これ、インターネットで調べている人、けっこういるみたいですね。HIROさんの表現を借りれば、「パフォーマーはボーカルと同じ立場」になります。おそらく「バッグダンサー」のような「ボーカルの引き立て役」みたいなイメージが嫌だったんでしょうね。

 言葉の重要性はその言葉の意味だけではなく、醸し出す「イメージ」もあります。もしも「ダンサー」という言葉に、「バックダンサー」的なイメージが染み込んでしまっているならば、言葉自体を変えなければいけないわけです。

 しかしながら、この「パフォーマー」という言葉を浸透させたEXILEって凄いですよね。子ども達が将来の夢として、「パフォーマーになりたい」いうじゃないですか。これは完全な「文化」です。実は、最初に「パフォーマー」を起用したのはDragon Ashだった気もしますが・・。

「トレーダー」も証券売買から新しくできた言葉

 同様な感じで、「トレーダー」という言葉があります。ご存知のとおり、証券を売買する人を「トレーダー」と呼びますよね。「ディトレーダー」なんて言葉もあったりして。

 この「トレーダー」という言葉も、証券の売買ができてからできた言葉なんですよね。つまり、「トレード=trade=交換する」という言葉を使って「トレーダー」。なんか上手く言ったもんです。もちろん、「交換する」という言葉に、証券の売買に関する意味合いはありません。だから、元々は全く関係のない言葉です。

 しっくりする言葉があるとひとつのポジションが確立された感じがします。

「データをとって、毎日カイゼン」のできる人材

 弊社は「データをとって、毎日カイゼン」のできる人材を育て、事業を成長させること。これを目的としています。この「データをとって、毎日カイゼン」ができる人材に、名前を付けたいのです。

 今のところは「ECマーケティング人材」「EC人材」などと呼んでいます。しかし「データをとって、毎日カイゼン」をするのは、Eコマース業界に限りません。特に、デジタルを活用する会社は「データをとって、毎日カイゼン」のできる人材が必要になります。

 またビッグデータについても、データ収集・取得・クリーニング、BIツールの話は多く上がります。ただ、データをどう見て、どう改善施策するかはまた別の話です。ここでも、「データをとって、毎日カイゼン」ができる人材が必要になるのです。

 データサイエンティストはよりデータ分析の専門的な人だし、マーケッターは市場調査っぽいイメージがあります。またWEBマーケッターとか言うとインターネット広告の知識に重きがありそうな人のイメージがある気がします。なにかいい名前、ないですかね。

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