ショッピングモールにきたお客さんが、商品を探す行動を考えてみましょう。そこから、Eコマースの「どの部分から改善すればいいか」が見えてきます。
あるAさんがいたとしましょう。Aさんは新しいベルトが欲しいと考えました。特に、欲しいブランドのベルトはありません。ネットショップで、何かいいものがあれば買おうという程度です。
まず、楽天市場を開きます。ヤフーショッピングでも、Amazonでも、ポンパレモールでも、DeNAショッピングでも良いです。どこかのショッピングモールを開きます。ごく一般的な、商品を探す行動です。
楽天市場のトップページの検索バーから、「ベルト」と検索します。そうすると、様々なベルトが一覧で並びます。ちなみに、楽天市場では「ベルト」の検索にヒットする商品が、いま現在で339万8,861件あるようです。約340万件の商品がヒットしています。
Aさんは、検索結果を上から見ていきます。検索結果の上部にある数商品は、楽天市場の広告で上部にある商品。こういうことは、ユーザーの多くもすでに頭の中に入っています。上部の背景色がある部分をスルーして、「ベルト」の検索結果をみていきます。
このとき、Aさんが見ているのは「画像」です。画像をみて、Aさんは「ピンとくる商品」を探していきます。
しかし、Aさんはあることに気がつきます。「ベルト」と検索した結果では、男性用のベルトと女性用のベルトの両方が表示されるのです。Aさんは男性です。途中まで検索結果をみたところでそれに気づき、検索バーまで戻っていきます。
そして、「ベルト」というひとつのキーワードで検索したものに「メンズ」や「男性」というキーワードを含め、ふたつのキーワードで検索を試みます。Aさんは、この検索結果を同じように上からみて、「ピンとくる商品」を探していきます。
ここでも、Aさんがみるのは「画像」です。「画像」で「ピンとくる商品」を探しているのです。
するとAさんは「ピンとくる商品」を見つけました。その商品画像をクリックして、商品ページへと飛びます。ここで初めてお客さんはネットショップのサイトにアクセスするのです。Aさんは商品ページをみて、このベルトを購入するか否かを考えます。
もし、このベルトが思っていたベルトでなければ、Aさんは検索結果のページに戻り、次の「ピンとくる商品」を探し直します。もし、このベルトが気に入った場合の行動です。そのまま商品ページ下部の「買い物カゴに入れる(レジに進む)」のボタンを押してくれれば、ネットショップ的には嬉しいのですが、そうはなりません。
ここでAさんは、検索結果の画面に戻るという行動をとります。「このベルトは気に入った。このベルトを買おう。しかし、どこのネットショップで買うかを検討しよう」というわけです。
商品の購入にはふたつの検討の要素が絡みます。ひとつは、商品の検討です。そして、もうひとつはネットショップの検討です。「お客さんに商品を買ってもらう」ためには、このふたつのハードルをクリアしなくてはいけません。お客さんはいろいろなものを選んでいるのです。
Aさんは検索結果の画面に戻ります。どのネットショップでそのベルトを買えばいいか、検討するために、同じベルトを検索して比較しなければいけません。ここでAさんがみるのは、商品名(タイトル)です。商品名をみて、ベルトを特定しようと考えるのです。
ブランドものなら、ブランド名が商品名に入っているでしょう。メーカーの商品名がそのまま入っている場合もあります。型番が入っている場合もあります。Aさんはそれを探して、「これだ!」というものを検索バーに入れ、検索ボタンを押すのです。
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