販促費の考え方、について共有したいと思います。(前回はこちら)
前回は販売促進費・広告宣伝費をどう予算取りするかについて、2つのパターンを紹介しました。一般的に、販売促進費と広告宣伝費は別のものとして扱うようですが、「お客さんの商品・サービスの利用を活性化、最大化させる」という意味で、合わせて「販促費」として考えるのが良いと思います。
販売促進費・広告宣伝費をどう配分するか、どんな打ち手を実行するか
さて、前回の計算を踏まえた上で、商品Aを販売するにあたって100万円の販促(広告)予算を取ったとします。これを販売促進費・広告宣伝費にどう配分するか、そしてどんな打ち手を実行するかです。
ネットショップを運営している場合、通常だとこのような手段を考えるのではないでしょうか。
まずは、広告宣伝。自社サイトでネットショップを運営している場合、最初に思いつくのがリスティング広告(PPC広告)だと思います。検索に連動したクリック課金型の広告です。
「●●というキーワードで出稿すると、クリック単価××円で△△回の表示が見込めて、◆%の方にクリックしてもらえれば、◎◎人がネットショップにアクセスしてくれる。それで、▼%のお客さんが商品Aを購入してくれれば、□□万円の売上が見込め、顧客獲得単価は▲▲円になる。これだったらバランスするね」というやつです。
同じように、アフィリエイト広告やバナー広告(純広告)、リワード広告、メール広告、メディア広告、記事広告などを思い浮かべるかと思います。いずれも、インターネット広告という点では同じです。「どこに、どういった形で、どういったロジックで、表示されるか」というところが異なります。
広告は「どこに、どういった形で、どういったロジックで、表示されるか」
ネットショップをショッピングモールで運営している場合、中心になるのはショッピングモールの検索に連動している広告が優先順位としては高いでしょうか。その次にくるのがバナー広告ですね。ショッピングモールのバナー広告の種類は「どれがどこに出ているのかわからない」ほど多いですが、「どこに、どういった形で、どういったロジックで、表示されるか」という点で根本は変わりません。軸となる原則をしっかり押さえておくのが重要です。
そして、販促。一般的なパターンだと、「送料無料」か「ポイント」が最初に思いつくところかと思います。
「送料無料」はご存じのとおりです。商品購入代金以外の送料はゼロ円ですよ、という販促です。もちろん、タダで商品がお客さんに送られることはないですから、配送会社に支払う配送料については、ネットショップ側が負担することになります。そして、送料をもらわないわけですから、その他の配送経費についてもネットショップ側の負担です。
普段、ネットショップとして普段送料をいただいているものを無料にすると、お客さんにとっては「お得」になり販促になる、ということ。商品Aを200コ販売して、1コあたりの配送料が800円だとすれば、販促費として16万円を計上することになります。結構な負担です。
そして、ポイント。普段は購入金額の1%をポイントとしてお客さんに付与していますが、この期間だけはポイントを10倍にしましょう、というアレです。こちらも、普段のポイントの付与率が低ければ、お客さんにとって「お得」になります。商品Aを200コ販売するとなれば、1万円(販売価格)×200×10%で20万円の販促費になります。
「送料無料」と「ポイント10倍」を販促として同時におこない、商品Aの販売目標を200コに設定したとして、販促費は合計36万円。100万円の予算から36万円を引いた64万円が「広告宣伝費」として使える予算、ということになります・・が、これじゃあ何だか味気ないですよね。
つづきはこちら。