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物流費の内訳、主なものは「配送料金、人件費、資材費、保管料」【no.0322】

 物流費の内訳、主なものは「配送料金、人件費、資材費、保管料」・・?

 ネットショップのあるあるストーリー、つづき。(前回はこちら

目を覚ました鬼切社長は、居酒屋の座敷の席で寝ていた

「鬼切社長、大丈夫ですか!おにぎり社長!」

 遠くから聞こえる二子(にこ)社長の声で、鬼切社長は目を覚ましました。なんと目を覚ました鬼切社長は、居酒屋の座敷の席で寝ていました。そして頭の上には、湿ったおしぼりがのっていました。「あれ、どうしたろう・・」。鬼切社長は、小さく呟きました。

「鬼切社長、大丈夫ですか。私が、物流費の話をしていたら、突然鬼切社長が気を失われて・・。仕事のしすぎじゃないですか。お身体には気をつけてくださいよ」

 二子社長にそう言われて、鬼切社長は自分が気を失ったときのことを思い出しました。二子社長の話を頭の中で整理しているうちに、頭の中がいっぱいになった。そして目の前がテレビの砂嵐の画面になって、気づいたら座敷の上で寝ていたのでした。

「二子社長、すいません。いろいろ話してもらっていたのに、自分の頭の中で消化することができなくて、突然気を失ってしまったみたいです。でも、もう大丈夫です。話を続けてください」

 鬼切社長は頭にのったおしぼりを右手で掴んで、顔をゴシゴシと拭き、きれいに畳んでテーブルの上にのせました。「もう大丈夫です」。もう一度、鬼切社長は同じ言葉を繰り返しました。「でも・・物流費のところ、申し訳ないのですが、もう少しやさしくゆっくり話してもらえるとありがたいです」。鬼切社長はそう続けました。

「では、物流費のところわかりやすくお話ししますね」

物流費の内訳は、配送料金、人件費、資材費、保管料

「物流費の内訳の主なものとして、ご説明したのが、配送料金、人件費、資材費、保管料の4つでした。まずこれは、大丈夫ですかね」

 二子社長は鬼切社長の方をチラっと見て、紙に物流費と大きく書き、その横に「配送料金」「人件費」「資材費」「保管料」の4つを書きました。

「配送料金は、ご存じのとおり物流の会社さんに荷物を運んでもらうための料金です。ネットショップでなくても、モノを発送することがあると思います。その料金ですね」

 ウンウン。鬼切社長が相づちを打ちます。折々でそのタイミングを伺って、二子社長が話を続けます。鬼切社長はうまく自分の中で消化をしながら話を理解しているようです。

「もちろん、配送料金は、どこに商品を送るかによって異なります。我々が住んでいるのは宮城県ですが、隣の福島県に商品を送るのと、沖縄県に商品を送るのは値段が違いますよね。配送する会社によっても若干金額が違ってきますし、配送する方法、例えば宅配便とメール便でも値段が違います。あと、発送する商品の重さでも変わったりしますね」

 鬼切社長は、事務の静子さんができるだけ配送料金を安く済ませるために、ダンボールの大きさを調整していたことを思い出しました。

「ちょっと具体的な話をしますね」

年商目標1億円の場合の発送件数・物流費は?

「ネットショップの目標としている売上は年商1億円ですよね。もし、これまでおにぎり水産さんのネットショップが販売していた980円の笹かまぼこセットを売るとすると、年間で何セット売ることになりますかね。980円だと計算がしづらいので、1,000円としましょうか」

「1億円を1,000円で割ると・・1万セット・・いや、10万セットになりますね。けっこう多いですね」

「そう。年商1億円のネットショップだと、笹かまぼこ5枚セットを10万セット売ることになるんですね。仮に1人のお客様が1回の注文で1セットしか購入しなかったとすると・・」

「10万セット分、商品を送ることになりますな」

「では、鬼切社長、1日あたり、何セット送ることになりますか?」

「ええっと、10万セットを365日で割るんだから・・ちょっと待ってくださいな」

 鬼切社長は鞄の中から計算機を取り出し、数字を打ち込みました。「だいたい、274セット、いうところでしょうか。うわっ!けっこう多いですねぇ」。

「そうですね。休日や年末年始、夏休み期間など、発送ができない日もあるでしょうから、実際は1日300セットくらい発送することになるでしょうね」

 鬼切社長は、以前、ショッピングモールで広告をかけて、大量に注文がきたときのスタッフの慌てっぷりを思い出し、ちょっと憂鬱な気持ちになりました。

 次回はこちら

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