著者:石田 麻琴

成果への道はひとつじゃない。自分が決めた道で「徹底的にやり抜く」【no.0691】

 当たり前のことですが、成果に向かうための方法はひとつではないと思うんですね。

 たとえば、「お金持ちになりたい!」というのが目的であったとします。経営者になって、スティーブ・ジョブズさんのようになればお金持ちにはなれるでしょうし、同じ経営者でもウォーレン・バフェットさんのような投資家という方向もあります。プロ野球選手だって年収1億円がゴロゴロいますし、錦織圭選手のようなプロテニスプレーヤーや、松山英樹さんのようなプロゴルフプレーヤーだってアリです。もちろん、地主の子どもと結婚して玉の輿にのれば「お金持ちになる!」という目的は実現します。自分で自由になるお金がどれくらいあるかは謎ですが・・汗

 成果に向かうための方法はいくつもあるのですが、どの方法にも共通していえることは、成果に繋がる、そして「果実を得る」ためには、「時間がかかる」ということです。日々、努力を重ねていくのはもちろんのこと、努力を重ね続けて重ね続けて、さらにその努力家の中で「運」や「縁」に巡り合えた人だけが、成果を掴むことができるわけです。これが、人はなかなかできないことなんですよね。

 なので、大切なのはどの方法を選ぶかではなくて、選んだ方法を「徹底してやり抜く」ことができるか、というところにあるのだと思います。

 例えば、インターネットビジネスでいえば、売上が上がるパターンというのは2つしかありません。ひとつは、いまのお客様(つまりリピーター、既存顧客)が「いまよりももっと買ってくれるようになる」というパターン。もうひとつは、新しいお客様(つまり新規顧客)が「単純に増える」というパターンです。いまのお客様を大切にすることでも売上が上がるし、新しいお客様を増やせば売上が上がります。もちろん、この両方をきちんと実現し続けられれば理想です。

 では、インターネットで新しいお客様を増やそうと思った場合、ここは3つのパターンに集約されます。インターネット広告をかける(つまりお金を使ってお客様を集める)か、インターネット検索にヒットさせるか、メディア(WEBメディアもしくはSNS)に取り上げられるか、このいずれかしかありません。そして、この3パターンを実現するための方法は、ある程度限られます。その中の選択肢から、「自分たちはどこに注力するか」を決めて、「徹底して考え抜く、やり抜く」ことが重要だと思うわけです。

 ここで考えたくなる疑問があります。はたして、どれくらいやったら「徹底して考え抜いた」もしくは「徹底してやり抜いた」ことになるのか。そして、「徹底して考え抜き、やり抜いて」いるとして、結果が出るのはいつになるのか、という疑問であり、もっと本音だと「不安」でしょうか。

 ここには明確な基準はないと思います。成果がイマイチでないのは、「徹底できていない」からなのか、「そもそも選択肢が間違って」いたのか、常に悩みを抱えながら仕事をすることになるのは仕方がないことだと思います。もし、ここに解決策があるとすれば、先人や経験者の声を聞くことではないでしょうか。「私はこう考えて、これを徹底してやり抜いた結果、これくらいの期間でこれくらいの成果が出ました」という体験を聞くことができれば、自分自身の不安も多少解消され、チャレンジの意欲が湧いてくるはずです。身近に「成功体験をもつ人」がいることの価値でしょう。

 あとは、「徹底して考え抜く、やり抜く」はどれくらいのスパンか。明確な基準はないと書きましたが、私個人の意見としては、「1年から3年」だと思っています。1年も徹底していないのに「結果が出ない」というのは話になりません。「1年から3年」やって、はじめて「やり抜いた」といえるのではないかと思います。

 継続することは惰性ではできません。継続しようと思うから継続できるのであって、だからこそ自然に改善が生まれてきます。継続すればするほど成果に繋がりやすくなるヒミツは、実はそこにあります。

 おわり。