著者:石田 麻琴

商売は商品が命。商品企画/商材開拓、「仕入れ」について考える。1【no.0674】

 いわずもがな商売は商品が命です。

いくらあれこれ提案方法を変えて、いくらお客さんを集客しても、商品力がなければ、「いりません」と断られてしまいます。これはリアルの世界だろうと、ネットの世界だろうと一緒です。Eコマースも、昔は提案の工夫で売れる時代もありましたが、流石にその時代は終わりました。「何これ?バケツプリン!?」と驚いて購入したものの、届いたらバケツ自体のサイズが小さかった・・なんてのは昔の話で、もうお客さんはそんなことに騙されないのです。

自社が元々メーカーをやっていて商品を製造している。元々卸や問屋をやっているので商品調達のルートがある。そんな会社はEコマース事業をスタートするときも商品を揃えるのにあまり苦労はしないと思いますが、商品を仕入れて販売する「小売り型」のEコマースからスタートせざるを得ない場合、「仕入れ」というのが、ネットショップ運営の大きなポイントになります。なにしろ、商品がないとネットショップはできないわけですから当然です。

そこで、

「仕入れ」の方法について

書いていきたいと思います。

まず、楽チンなところでいうと、インターネットに仕入れのWEBサイトがコロコロと転がっています。有名どころだと、「楽天B2B」「スーパーデリバリー」あたりでしょうか。「インターネット 仕入れ」で検索すれば、たくさん仕入れのWEBサイトが出てきます。法人名(個人事業主名)で登録をすれば、すぐにアカウントが発行され(一部審査あり)、仕入れができるようになるので楽チンです。基本、すべてネットで済んでしまいます。

あとは、展示会でしょうか。東京、関東の会社だと、やはり「東京ビッグサイト」。ビッグサイトのホームページをチェックするとイベントの開催情報を一覧で見ることができるので、自社の仕入れの対象になりそうなイベントを探してみてください。多少の取引先があれば、招待券を送ってくれますよね。「ギフトショー」なんかが有名です。たくさんの出展者がいるので、「この商品について知りたいんですけど~」と声をかけ、その場で商談をしても良いですし、名刺交換をして後日商談でもOKかと思います。

まあ、この2つは仕入れとして簡単に動けるところなのですが、逆にいえば「誰でもできる」ことなわけです。そして、「誰でもできる」ところには鉱脈はありません。インターネットで商品を原価で仕入れて、インターネットで利益を乗せて売って、それで会社が回っていくならそんな楽なことはないですよね。そしてそういうものは、「最初にそれに気づいた会社」が食い尽くしてしまうのがセオリーですから。

では、どうするか。まずは、自分の足で歩くこと。実店舗めぐりの旅です。インターネットに商品を卸していない、展示会に出展するほどの規模ではない、専門誌にも広告を出していない、けれどいい商品を作っている、売っている実店舗を探すのです。アパレルだったら渋谷、革製品だったら浅草、などお店が集まっている地域があるはずです。そこに足を運んで商品をみに行く。

実店舗としてコンセプトを立てていて、そのコンセプトに合った商品を並べている「セレクトショップ」に行くのも良いです。店舗をくまなく見て、良さそうな商品があったらそのタグをみます。そうすると、商品を作っている会社、卸している会社を知ることができるはずです。その情報をメモります。オフィスに戻ったら、インターネットで会社の存在や連絡先を確認して、「すいません。御社の商品を販売されていただけないかと思いご連絡しました。一度商談させてもらえませんでしょうか?」と言えばOKです。

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