すごーーーくわかりやすく、インターネットマーケティングというものを書いていきます。(前回はこちら)
前回まで詳しく説明をしてきた「リアルのデジタル化」。この意味を理解できると「オムニチャネル」の意味がより深く理解できると思います。
昨今話題になっている「オムニチャネル」。オムニチャネル戦略というと、まず思い浮かぶのは販売のオムニチャネルかもしれません。
これまで実店舗でしか購入できなかったものが、パソコンのネットショップでも買えるようになった。スマートフォンでも買えるようになった。タブレットでも変えるようになった。そして、カタログ通販でも、電話でもメールでも買えるようになった。リアルとネットの販売チャネルが、ユーザーの購買パターン・行動パターンによって選択できるように広がってきました。販売チャネルのオムニチャネル化です。
他には物流のオムニチャネル化でしょうか。インターネットで購入したものが、実店舗で受け取れるようになった。実店舗で買ったものが、直接家に届けられるようになった。タブレットのサイトで購入したものが、ショッピングモール専用の宅配ボックススで受け取れるようになった。はたまた、オフィスの最寄りの駅で、19時の帰宅時に受け取れるようになった。ここも、ユーザーの行動パターンによって、選択が可能になってきています。物流のオムニチャネル化です。
販売のオムニチャネル化、物流のオムニチャネル化を実現するにあたって、データベースを整備が必要になります。まずは商品マスターと一元的に管理すること。デパートやブランドの買収を進めてきた大手小売り企業は、商品データが一元化されていません。異なるマスターで商品データが管理されています。場合によっては、同一の商品が複数のデータベースに管理されていることさえあります。まずは、商品マスターを一元化しなくてはいけません。
商品マスターを一元化するのと同時に、在庫データを一元化します。ネットショップで商品Aがひとつ売れたら、実店舗の在庫からも商品Aの在庫がひとつ減るのが理想です。実店舗で商品Bがひとつ売れたら、ネットショップの商品Bの在庫がひとつ減るのが理想です。しかし、ネットショップと実店舗、実店舗Cと実店舗Dと実店舗Eで、別々に在庫を持ち、管理しているのが現実です。これだと在庫回転の効率が悪くなってしまいます。というか、逆ですね。もっと在庫の回転を良くすることができます。
99%の小売りはこれが実現できていません。課題はリアルとインターネットの在庫管理の考え方にあります。リアルの在庫管理のベースになる考え方は「モノ」です。対して、ネットの在庫管理のベースになっているのは「データ」です。リアスの在庫管理は「補充」が主になります。もし、商品棚から在庫がなくなったとすれば、それ以上お客様が購入することはありません。一度商品棚からとった商品を、お客様がレジに通さず商品棚に戻したら、在庫の数は元に戻ります。「モノがあるかないか」を中心に考えていけばいいのです。
ネットの場合は「データ」です。実店舗で商品が売れた場合は、在庫データを抜かなければいけません。お客様が商品を未使用返品してきた場合は、在庫データを足さなければいけません。当然、「モノ」ベースの在庫管理ではなく、「データ」ベースの在庫管理の方が、経営上も安心です。しかし、日本はこれまで大量生産大量消費の時代がありましたから、なかなか習慣的に「データ」ベースでの在庫管理に移行できない、という部分もあるようです。まあ、それだけ何だかんだ「まだ、会社がうまくいっている」ということでもあると思いますが・・。
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