著者:石田 麻琴

すごーーーくわかりやすく、インターネットマーケティングというものを書いていきます。その二十【no.0527】

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 インターネット広告は「利用してくれそうな人」を絞り出し、その人に対してだけ広告を掲載・配信する「一本釣り」の方向にテクノロジーを進化させています。この傾向は、たったひとりまでセグメンテーションし、そのたったひとりに対して最適なマーケティング施策をおこなう「1to1(ワントゥワン)」にまで精度を上げていくことになります。

 現実的に、インターネット広告ではありませんが「1to1(ワントゥワン)」はインターネットマーケティングのシステムとして既に活用されています。代表例として、Eコマースの「レコメンド機能」を挙げることができるでしょう。Amazonや楽天市場などのショッピングモールで見られる「あなたにはこちらの商品がおすすめです」という機能です。

 ユーザーに対して何を持って商品のレコメンドをしているかと言えば、サーバーに蓄積した大量のビッグデータということになります。ユーザーの行動を予測し、最適なレコメンデーションをするために必要なデータは「顧客(属性)データ」「注文(受注)データ」「行動履歴データ」の3種類です。

 「顧客(属性)データ」とは、簡単にいうとユーザーの個人情報のことです。ユーザーがWEBサービス、ネットショップを利用するときに自分個人の「アカウント(ログインID)」を発行します。この「アカウント(ログインID)」と「顧客(属性)データ」が紐づくことになります。なので、「顧客(属性)データ」とは「会員情報」である、というのがわかりやすい表現かもしれません。

 「顧客(属性)データ」には、アカウントに登録された「氏名」「住所」「電話番号」「メールアドレス」などが含まれます。WEBサービスを利用する場合、アカウントを発行する際に登録する情報が「メールアドレス」だけだったりもしますが、ネットショップで商品を購入する場合は必ず「商品の発送」がありますから、「氏名」「住所」「電話番号」「メールアドレス」それに「クレジットカード番号」といった情報を登録することになるわけです。

 もちろん、インターネットのサービスを利用するときに、アカウントの登録をせず毎回自身の個人情報を入力しているという方もいるかもしれません。しかし、すでに大多数の方が利用頻度の高いウェブサイトではアカウントを取得しているはずです。私たちは毎回データを入力する手間を省いて、「顧客(属性)データ」をインターネットサービス提供側に預けていることになります。

 また、「顧客(属性)データ」には個人情報の他に、顧客属性・趣味嗜好のデータも含まれます。例えば、「生年月日」「性別」「出身校」「趣味」などという情報は顧客属性・趣味嗜好のデータになります。個人情報については前述したようにインターネットでの取引に関わるため情報の入力が必須になるのですが、顧客属性・趣味嗜好のデータについては任意で入力する情報ということになります。しかし、サービス提供する側とすれば、「一本釣り」のマーケティングのためにはどうしても欲しい情報になるのです。

 この顧客属性・趣味嗜好のデータを「顧客(属性)データ」に蓄積するためのアプローチは大きく分けて3つあります。ひとつはウェブサイトの利用フローの中に顧客属性・趣味嗜好のデータを取得できる仕掛けを入れておくこと。もうひとつは「注文(受注)データ」「行動履歴データ」から顧客属性・趣味嗜好のデータを予測すること。そして、前回でお話したfacebookなどのSNSとデータ連携をすること。この3つになるかと思います。

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