きたれ女性と若者!競馬人気をまくり差せ!競艇場「売上アップ」マーケティング。(前回はこちら)
マーケティング施策を考える上で、まず参考にしたいのが「現在のユーザーの分析」です。
来場者をひとりひとり捕まえて、話を聞いていく
男性と女性の来場者比率、年齢別の来場者比率、時間帯別の来場者比率(競艇は不思議と途中から場内のお客さんが減り始める)などなどのデータも欲しいところですが、まずは「お客さんが何で競艇を知ったか」「なぜ競艇に興味をもったか」「なぜ競艇場にくるようになったのか」そのあたりをアンケートしたいところです。
インターネットのようにデジタルの世界であれば、アンケートの取得・集計が容易にできますが、競艇場はアナログの世界ですから、来場者をひとりひとり捕まえて、話を聞いていくしかありません。地味で手間で面倒な仕事ですが、だからこそ「効果のある」仕事です。まずは目標を「100人分のアンケート収集」として頑張りましょう。
この「現在のお客さんがお客さんである理由」は、改善活動の軸となる情報です。「100人分のアンケート」を集めるにあたり、アルバイトさんやパートさんにお任せしてはいけません。マーケティングチームのメンバー、5~6人が自ら時間をさいておこなってください。
「学ぶ人」の力がその効果を左右する
アンケートのような「人に取材をする」機会、セミナーや勉強会のような「人から学ぶ」機会は、質問の内容の良し悪しやテキスト・カリキュラムの良し悪しではなく、「取材をする人」「人から学ぶ人」の知識や吸収力、発想力、質問力がその効果を左右します。なので、重要なのは「こちら側」なんですね。「こちら側」次第で、取材や学びの効果は何倍にもなります。
この場合、競艇についてたくさんの知識を持っているのはマーケティングチームです。競艇場の経営をもっとも上流からみているのもマーケティングチームです。個人としてのビジネス力に長けているのもマーケティングチームです。ということは、アンケートをおこなうのもマーケティングチームが良い、ということになりますね。
折角のお客さんの生の意見を聞ける機会です。アンケートではなく、インタビューだと思っておこなうのが良いと思います。アンケートとして用意していない質問でも、話の中で気になる点があれば、深く質問を進めていってください。自分たちが思ってもいなかった意外なヒントが見つかるかもしれません。とにかく、やってみることです。
「現在のお客さんがお客さんである理由」を探す
「お客さんが何で競艇を知ったか」については、こんな意見が出るかもしれません。「テレビのCMでみた」「たまたまテレビのチャンネルを回していたら特集されていた」「会社の同僚に競艇が好きな人がいた」「坂上忍と蛭子さんが競艇のファンのようなので」・・などなど。
「なぜ競艇に興味をもったか」については、こんな意見が出るかもしれません。「ジャンクスポーツに競艇の選手が出ていた」「女性のボートレーサーも多く、カワイイ子もいると聞いたので」「レースに出るのが6艇だけなので、競馬より当たりやすいかと思った」「家が近かった」・・などなど。
「なぜ競艇場にくるようになったのか」については、こんな意見が出るかもしれません。「友達に強引に連れてこられた。面白くてはまった」「たまたま最初に勝った舟券が的中したから」「好きな演歌歌手のライブが開かれているから」「家にいても居場所がないから」・・などなど。
・・様々な意見があると思います。これらを参考にして、「自分たちの努力でなんとかなるもの。自分たちの努力で、もっと伸ばせるもの」を探していくのです。「現在のお客さんがお客さんである理由」は、しっかり押さえておきたいですね。
つづきはこちら。