著者:石田 麻琴

きたれ女性と若者!競馬人気をまくり差せ!競艇場「売上アップ」マーケティング。二【no.0593】

 きたれ女性と若者!競馬人気をまくり差せ!競艇場「売上アップ」マーケティング。二回目です。

 競艇のマーケティングを考えていくにあたり、まず「競艇」について少し学びましょう。

*競艇場は競馬場とほぼ同じ数ある

 日本には4つの公営ギャンブル(正しくは「公営競技」という)があります。知っていますか。競馬、競輪、競艇、オートレース、この4つです。競馬は馬、競輪は自転車、競艇はボート、オートレースはバイクで競技します。

 その中でも、競馬は中央競馬と地方競馬の2つに分類されます。まず日本中央競馬会(JRA)が運営しているのが中央競馬。そして都道府県や地方の公共団体が運営しているのが地方競馬です。関東近辺だと、東京(府中)競馬場や中山競馬場は中央競馬です。そして大井競馬場(ナイターが有名)や川崎競馬場は地方競馬になります。やはり知名度は中央競馬の方が上ですが、地方競馬場もけっこうあるんですよね。

 競馬が全国に25場。競輪が43場(これが最も多い)。競艇が24場。オートレースが5場(少ない・・)。ということは、競艇場は競馬場とほぼ同じ数あることになります。発祥の地である長崎の大村競艇、大阪の住之江競艇、東京の平和島競艇が有名な競艇場として挙げられるようです。ちなみに戸田競艇は日本一水面が小さい競艇場とのこと。いろいろ調べて勉強になりました。

*他の競技に比べて女性の数が圧倒的に多いボートレース

 競艇選手(ボートレーサー)は、全国で約1,600名います。そのうち、女性選手は200名です。競輪の女性選手が約70名。オートレースの女子選手が6名。ですので、他の競技に比べて女性の数が圧倒的に多いのも特徴です。なんと丸一日すべてが女性選手による競争、なんてシリーズも競艇にはあります。

 気になる売上です。公営競技全体では1992年の約9兆円をピークに減少しています。たとえば2007年は約5兆円。たとえば2012年は約4.3兆円だとか。残念ながら2013年、2014年あたりの直近の合計データは見当たりませんでした。そして競艇単体ではどうかというと、26年度の売上が9952億8819万円で前年比105%アップ。しかし、それでもピーク時の頃と比べると45%程度の売上になっているとのこと。

*あれだけテレビCMを流していても競艇場には「オヤジ」だけ

 マクロな視点では売上減で、ミクロな視点だと細かく上下をしているわけです。これは競艇を楽しんでいたお客さんが競馬に流れたみたいな考え方もできます。また国民ひとり当たりの所得とともに売上が減ったみたいな考え方もできます。たとえばインターネットの登場で遊びの選択肢が増えたから人が離れていったという考え方もあります。

 自分たちがコントロールできない部分の「外的要因」は、結果論から何とでも言えます。しかし、未来にどんな「外的要因」が起こるかは誰もわからない。だから「外的要因」は気にせず「内的要因」を考え、実践して検証していきます。しかしあれだけテレビCMを流していても、やっぱり競艇場には「オヤジ」しかいません。

 インターネット上を頑張って探しても見つからなかったのが「来場者数」のデータです。ポチポツそれらしきものはありますが、定点的だったり古かったりではっきりしません。実は競艇をマーケティングにするにあたって知りたいのが「来場者数」です。

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