(前回のつづきです)
2017年のネットショップの売上目標を立てる工程として、ここまで以下を紹介してきました。
手順1:2016年1月~12月の主要データを記す
手順2:2016年1月~12月の施策/改善、理由/特筆事項を記す
手順3:2017年1月~12月のすでに決まっているスケジュールを記す
手順4:年次売上目標、月次売上目標を設定し、主要数値で割り戻す
前回のECMJブログでは、主要数値への割り戻し方法として、「アクセス人数」の値を増やすところから始めてみましょう、と案内をしました。
たとえば、前年同月比+20%の売上を目指すならば、シンプルに「アクセス人数×1.2倍」をすることで、目標達成の指標をつくることができます。この場合、「受注件数」「転換率」「客単価」は2016年と同じ数字です。この3つの項目について、現在と同じ数字を保ったまま、「アクセス人数」をどうやって増やしていくか?がまずはテーマになります。
手順4で2017年の各月の主要数値5項目を入力して、具体的な施策の検討です。当然、月次の売上目標を達成するためにはどうすればいいか?を議論するのですが、実際は「アクセス人数」「受注件数」「転換率」「客単価」の4つの項目の数字を動かすにはどうすればいいか?が具体策につながってきます。
最初の段階では「アクセス人数×1.2倍」の指標が設定されているわけですから、議論の内容は「アクセス人数を+20%するために、どんな施策を打つか?」になります。まずは手順2で記した前年同月の施策/改善や手順3のスケジュールを確認して、ポジティブ要素、ネガティブ要素を確認します。
これまで打った施策にヒントがあれば「継続」もしくは「ブラッシュアップ」で達成できるかもしれませんし、場合によってはさらなる「量の追加」が必要になるかもしれません。現在の施策に限界があると思われるならば、試みていない新しい施策が必要になります。
また、そもそも「アクセス人数×1.2倍」が難しい場合もありえます。「転換率×1.2倍」「客単価×1.2倍」でも売上の前年同月比20%増は可能になりますし、「(アクセス人数×1.1倍)×(転換率×1.1倍)」でも前年同月比21%増が達成できることになります。「転換率×1.2倍を実現するための施策は?」「客単価1.2倍を実現するための施策は?」と具体的な施策を考え、スケジュール化することが大切ですね。
以上のような工程を12か月分おこなうと、2017年の年次の目標売上と各月次の売上目標、具体的な施策が出来上がります。過去の実績の数字と施策、目標となる指標をにらみながら、「これで足りるのか?これで足りるのか?」と自問自答をして、改善/施策を追加していってください。この段階では、アイデアは多ければ多いほど良いと思います。
さて、2017年の売上目標を立てる手順としては以上のとおりなのですが、本当に大切なのはここから、ということになります。やはり何が大変かといえば、決めたことを日々実行し続けるのが大変なのです。2017年の各月に検討している施策を具体的なスケジュールに落としていきましょう。さすがに12か月分の日次ベースの目標を立てるのは大変ですから、2017年の1月から3月までの3か月分、日次のエクセルを用意しましょう。
「実行数値管理表」にすでに取り組んでいるネットショップ担当者の方であれば、2017年の「実行数値管理表」に1行を足し、「予定」という項目を足してもらえれば結構です。
つづきはこちら。