今回はみなさまにお知らせです。
2016年10月23日16時11分、弊社ECマーケティング人財育成取締役の岩佐豊さんが永眠されました。岩佐さんとの出会いがなければ、いまの私、そしていまのECMJはありえません。本当に残念です。
ECMJブログでも何度も書いていますので、ご存知の方も多いと思います。岩佐さんは、週刊ダイヤモンドの編集長を務められ、ダイヤモンド社の社長、会長を務められました。48歳でダイヤモンド社の社長になられた方です。現役時代は、ダイヤモンド社の方曰く、「ザ・強い社長」だったとお聞きしています。
私との出会いは2011年のことでした。実は、いま、ECMJブログで「チョウチンアンコウ」という連載を書いているのですが、岩佐さんと私とのいままでについて書いたブログです。岩佐さんが回復されたらぜひ読んでいただきたいと思っていたのですが、叶わぬ願いとなってしまいました。
少し、思い出に触れさせてください。
2011年の2月に岩佐さんと出会ってから、私の人生が変わりました。いま思うと、それほどの出来事でした。初めて会ってから半年、岩佐さんとの打ち合わせを重ね、立ち上げた会社がこのECマーケティング人財育成という会社です。岩佐さんとの出会いがなければ、当然ECMJもありません。
「ECマーケティング人財育成」という会社名、これは岩佐さんが考えたものです。「石田、名前を聞いて何をやっているかがわかる会社名をつくれ!」。岩佐さんからの宿題に、私は200コの会社名を考えました。しかし、結果的に最初に岩佐さんが考えた「ECマーケティング人財育成」という社名になりました。唯一、私の考えが入っているのは「人材育成」を「人財育成」としたところです。
設立当初からの役員である岩佐さん、片貝さんとは毎月1回、役員会を開いていました。社員がひとりもいないのに、役員がふたりもいる、不思議な会社です。役員会は、私のことを育てるために、おこなってくれていたのだと思います。毎月1回の役員会は、60回以上になりました。
コンサルティングのこと、セミナーのこと、お客様との付き合い方、何か困ったことがあると、私はよく岩佐さんに電話をしました。電話をとった岩佐さんが不機嫌だったり、「いま忙しいから、また今度」とはねたりすることは1度もありません。いつも、私の話をじっくりと聞いてくれ、「石田、そういうときはこう考えるんだよ」とアドバイスをくれました。もう、それができないと思うと寂しいです。
いくつもの思い出がある中で、ひとつ挙げるとすれば、ECMJが中心となって毎年企画していた「岩佐豊の長時間セミナー」でしょうか。これは、岩佐さん、片貝さん、顧問税理士の堀口さんと忘年会をしていたときに、岩佐さんが「2時間のセミナーじゃ話しきれない!」とおっしゃったのを聞いて、「じゃあ、岩佐さんが話したいだけ話してください」とスタートしたものです。1回目が3時間、2回目が4時間、3回目が5時間。2016年は2デイズで合計9時間の講演になりました。
5年半のお付き合いの中で、怒られたことも何度もありましたが、励まされたことの方がはるかに多かったと思います。本当に、「あたたかい」方でした。
2016年の2月に亡くなった、片貝さんとそろそろお会いしている頃でしょうか。「あれ?岩佐さんどうしたの?」なんて、片貝さんがびっくりされているのではないかと思います。片貝さんは「石田、大丈夫かな?」と岩佐さんに聞くと思います。岩佐さんは「まあ、なんとかするんじゃないの~」ってこたえそうです。
岩佐さんに最後にお会いしたのは、入院されている病院のお見舞いでした。「じゃあ、岩佐さん、また来ます」。私が部屋を出ようとすると、岩佐さんが声をかけました。「サンキュ!」。この言葉が、頭の中にずっと残っています。
岩佐さん、ありがとう。
おわり。