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日々の積み重ねを記録することで、自分に自信を持つ。【no.1114】

 日々の積み重ねを記録することで、自分に自信を持つ。(こちらは2016年のコラムです)

 いまさら・・っぽいところもあるのですが、最近、漫画の「ドラゴン桜」を読みました。

 恥ずかしながら三田紀房さんを少し前まで知りませんでした。いま連載している「インベスターZ」を知り、「ドラゴン桜」を読みはじめました。元々、三田さんで一番有名な作品は「ドラゴン桜」なんですね。ドラマのイメージばかりが先行して、存じ上げませんでした。

 ご存知の方も多いと思います。「ドラゴン桜」は大学受験の話。経営危機に陥った高校に東大合格者を出すとブチ上げて、学校の再建を図ろうとします。そこで白羽の矢が立ったのが、水野と矢島という落ちこぼれの生徒ふたり。弁護士の桜木と講師陣がこのふたりを東大合格に向けて引き上げていくんですね。その東大受験までの1年間を描いた漫画です。

 その中で印象に残った一節、それが今回のコラムのテーマです。

*落ち込んでいる生徒に桜木先生がさせたこと

 ある日、東大模試に失敗した水野が激しく落ち込み自信を失います。それまではいい感じに勉強も進んでいたのに、手につかなくなってしまいます。もしかして「水野が東大受験をやめてしまうのではないか」。そう講師陣が心配する中、桜木が水野を呼んであることをやらせるんですね。

 桜木は水野が東大受験を決めてから、それまで水野が受けてきた勉強の内容を詳細に記録していました。その記録(指導要綱みたいなもの?)を水野に渡して水野に指示をします。それは水野自身の手帳に、桜木の記録を書き写させること。ただひたすら、何も考えずに書き写させるんです。

 最初は「意味があるのか?」と疑問に思っていた水野なんですが、少しずつ自信を取り戻していきます。これによって数か月前よりも、自分がはるかに成長していることに気づきます。何回も苦難を経験して、それでも着実にクリアをしてきた自分を思い出すことができます。水野が歩んできたこれまでの道筋が、水野が次の一歩を踏み出すための自信になるんですね。つまり桜木はこれに気づいて欲しかったわけです。

*積み重ねを記録することで課題に立ち向かう自信をつける

 オリンピックに出場する選手が、ほぼ全員、習慣にしていることとして、「日記を書く」というものがあるということを聞いたことがあります。

 オリンピック選手は一日二日の努力でオリンピックに出場したわけではありません。「ドラゴン桜」の水野も、一日二日の勉強で東大に合格できるわけではありません。日々の小さな一歩一歩の積み重ねがオリンピックや東大合格に繋がっているわけです。

 なぜ、日記を書くことが有効なのか。ひとつは、課題に対して「何をおこない、何が足りないか、次に何をおこなうか」、ゴールと自分の立ち位置を自分の中で明確にするため。もうひとつは、日々の積み重ねを記録することによって、次の課題に立ち向かっていく自信をつけるため。このふたつの意味を持っているのではないかと思います。

 人間誰しもが日々何かの課題や悩みに立ち向かっています。そして新しい問題が起こるたびに「あー、もうダメだ~」って思ってしまうと思います。でも、過去を振り返れば、同じように「あー、もうダメだ~」と思った瞬間が何度もあるんですよね。それに気づくと、「きっと大丈夫だ」って自分に自信を持てるのではないでしょうか。

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