著者:石田 麻琴

人はついつい「自己流」でやり続けてしまうもの。【no.1111】

 今年の6月からゴルフにはまり出している。まだ4ヵ月だけれども。

 実は、5年くらい前だろうか。サラリーマン時代の最後の年あたりに、1年ほど、ゴルフにはまったことがあった。ただ、その時はコースに出ることもほとんどなかったし、独立したタイミングで自動車も売却してしまったので、少しずつゴルフから離れていってしまったのだ。

 6月、久々のラウンドを実姉夫婦に誘われたこと、また先輩経営者に声をかけられたことから、またゴルフにはまり出した。いまでは、週に3回ほどゴルフの練習場に通っている。仕事から帰ってきて、練習場の最終時間ギリギリに飛び込む。そんな感じの日々を3ヵ月ほど過ごしている。

 しかし、これがまったく上手にならない。

 週3回、ゴルフの練習場に通い、月2回のペースでラウンドをしているわけだから、それなりの投資をしている。他の趣味にかけるお金を減らし(飲みに行く回数も減らし)、ゴルフの練習にお金と時間をつぎ込んでいるわけだから、もう少し上達してもいいんじゃないかと思う。自分に対して「オレ、大丈夫か?
」という疑問が、徐々に膨らんできた。

 そんなときに、友人が知人の女性を指導し、100切りを達成させた方法を知った。友人は女性に、最初からコーチに習わせる指導をしたというのだ。

 ここにはふたつのポイントがある。

 ひとつは友人もいっていたことだが、コーチ以外の周囲から「技術的なアドバイスを一切聞かさせない」ことだったということ。他者からのアドバイスが合っているか、間違っているかではなく、情報が多すぎることはマイナスになる。技術論・方法論よりも、基礎を「徹底的に続ける」方が大切だということなのだ。

 もうひとつは、大前提なので友人はいっていなかったことだが、「完全な自己流ではやらせない」というところだと思う。ゴルフは練習の積み重ねである程度「自己流」でできるようになる。そして、やろうと思えば「自己流」でできてしまう。ただ、長く見てきちんと成長のステップを踏むためには、コーチの存在が欠かせないということなのだろう。

 友人の話を聞いて、週3回、ゴルフの練習場に通って自分の中で悶々としているのではなく、その費用と時間を早くコーチを付けることに回した方がいいな、と思った。

 ついつい「自己流」でやり続けてしまう―――。ゴルフの練習に限ったことではなく、ビジネスの世界でもよくあることではないだろうか。

 Eコマース事業の運営においても、WEBサイトの制作やシステムの構築などはスキルや技術が必要になるが、ことマーケティングともなると「たぶん、お客さんはこう思っているんだろう」という「自己流」の状態に陥りやすい。なぜなら、マーケティングや商品企画、仕入れ、カスターマーサポート、キャッチコピー制作などの仕事は、「自己流」でもできてしまうからだ。

 しかし、マーケティングには「型」がある。「型」の中で試行錯誤をしないと、いつまで経っても成果が上がらず、しかも成果に繋げるための「積み重ね」がない状態が続いていってしまう。努力をしまくっている「完全な自己流」ほど、成果に繋がらなかったときに悲しいものはない。市場で勝つための十分な「やる気」はあるわけだから。

 今日からゴルフの「完全な自己流」はやめることにした。わからないのにお金と時間をかけて、自分ひとりで頑張っている。でも「やる気」はある。まさにこれは私自身のことではないか。コーチを付けての成果は、またECMJブログで報告します。

 おわり。

 

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