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懐かしい大井競馬場の思い出。【no.1069】

 いつもの堅苦しい文章ではなくて、たまには息抜きブログをば。花金だからいいよね。

みなさんは「予想屋」を知っているだろうか?

 公営競技(競輪、競馬、競艇、オートレース)が好きな人なら、ご存知だと思う。友達に連れられて公営競技場にいったことがあるならば、目にしたことがあるはずだ。公営競技場にいったことはないけど、予想屋は知っている、という人もいるかもしれない。

 予想屋とは、レースの予想を1レース100円や200円で売る商売。レースの展開予想を独特の語り口でおこなう、けれども結果予想はいわない、予想が知りたければ100円で予想を買ってね、というわけだ。公営競技ならではの楽しみのひとつである。

 先日、大井競馬場にいった。プライベートでいったのは5年ぶりくらいだろうか。3棟目の新しいスタンドの工事がスタートしていて、若干敷地が狭くなっている。いままで予想屋の小屋が並んでいたところが、工事のスペースになっている。予想屋がいない!もしかして時代の波から押し出されたのか、と思ったらパドック近くにこじんまりと移動していた。

大井競馬場の予想屋といえば「佐々木の予想」・・だった

 私が初めて大井競馬場にきたのはもう15年前のことになる。ちょうど20歳の頃だった。周りには中央競馬に興味があっても、地方競馬に興味がある友達はいなかった。だから、ひとりで大井競馬場に通っていた。あの頃は、すべてのスタンドが古くて、チェーン店はモスバーガーくらいしかなかった。予想屋は20件以上あったと思う。15年経ったいまは、10件強といったところだ。

 大井競馬場の予想屋といえば「佐々木の予想」だ。いくつも人気の予想屋はあるが、少なくとも自分の中では「佐々木の予想」がメインだった。スタンド前に均等に並んだ予想屋の小屋の一番端が「佐々木の予想」のポジションだった。15年前、「佐々木の予想」の周りには毎レースたくさんの人が集まっていた。佐々木さんの語りを聞いていたのだ。

 パドックの周りにある予想屋の中から、「佐々木の予想」を探した。しかし、「佐々木の予想」の名前はない。もしかして、廃業してしまったのか、と思ったら違った。「佐々木の予想」の佐々木さんには弟子がいた。15年前の当時も、佐々木さんが展開を語り、お弟子さんがアシスタントをしていた。それが、田倉さんだ。「佐々木の予想」は「田倉の予想」に変わっていた。田倉さんが佐々木さんを継いだわけだ。

15年前はホームページなんて一般的ではなかった

 田倉さんももう40代半ばだろうか。久々に見る田倉さんは以前よりも少し太っていた。歳のせいだろうから仕方ない。私も15年経ってかなり太った。ハンチング帽とメガネは、当時はつけていなかったなぁと思った。そんなことを考えながら、「田倉の予想」の一日予想(1,000円)を購入した。

 どうやら「田倉の予想」はホームページをやっているらしい。15年前はホームページなんて一般的ではなかった。私もまだ就職していなかったころだし、ネットショップを利用したこともなかった。当時のヤフーオークションはちょっと触っていたかな。

 「田倉の予想」ではブログが更新されていた。私がブログを閲覧したときの最新記事が「8月14日」。今日だ。その前の記事が「8月13日」。昨日だ。その前が「8月4日」。どうやら大井競馬の開催日(と前日)は毎日ブログを更新しているようだ。きちんと更新されている姿が見えて、なんだか応援したくなった。文章も田倉さんの人柄が出ている優しい文章だ。

 実はいま目の前にいる人が競馬新聞を読んでいる。大井競馬の予想紙だ。あー、これから仕事がなければ見にいくのに。新橋にいるからすぐいけるのに!

 おわり。

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