ネットショップを運用改善していくために必要なもの。それは、戦略と戦略に対する具体的な施策、具体的な施策の具体的なスケジューリング。そしてその具体的な施策を評価する方法、つまり「改善指標」です。
インターネット(デジタル)の世界の特徴。それは、「改善指標」が大企業でも中小企業でも個人でも同じように扱えるところです。つまり、「データ活用」です。この「データ活用」をサービス運用にどう入れ込むか。そして「データ活用」ができる人間をいかに育てるかが経営のポイントになります。
今回はネットショップの改善指標を紹介していきたいと考えています。
1.売上 h2>
言わずと知られるネットショップとして最も重要な数値項目です。ネットショップでいうと「受注売上」。つまり注文後のキャンセルや注文後の未払い、未入金の金額をすべて含んだ数字です。お客様が購入ボタンを押したすべての金額と理解してください。
2.受注件数
お客様が何回、ネットショップの購入ボタンをクリックしたか、その数字になります。実店舗でいえば、お客様が商品をレジに持ってきた回数です。同じお客様が2回レジにきて、2回購入された場合は「受注件数:2」です。複数の商品を購入してもレジにきた回数が1度ならば、「受注件数:1」になります。
3.客単価
お客様が1回の注文あたり、いくらの金額を支払ったか、その数字になります。客単価は「売上÷受注件数」によって算出されます。たとえば、売上50万円、受注件数100件だった場合、客単価は5,000円です。あくまで1回のレジあたりの金額です。個別の商品の平均購入単価ではありません。
4.販売点数
お客様が1回の購入で1つの商品を買う、または2つ以上の商品を買う場合もあります。また、同じ商品を複数個買う場合もあるでしょう。販売点数は、買い物カゴの複数購入を分割した、総販売個数になります。商材によって、販売点数の数にはかなり差が出ます。
5.同梱率
お客様が1回の購入で平均していくつの商品を買っているのかを表す数字です。「販売点数÷受注件数」で算出することができます。一般的に、単価の低い商材ほど同梱率は高く、高い商材ほど同梱率が低くなります。商品の単価が10万円で複数買いのあるネットショップなどあったら、恐ろしいですね。
6.掲載アイテム数
ネットショップに登録されている商品の数です。「商品ページ」の数という表現の方がわかりやすいかもしれません。以前に比べてその効果は弱くなりました。それでも掲載アイテム数の多さはネットショップの売上に関わる大きな要因のひとつです。
7.保有PCアドレス数
ネットショップがお客様にメールマガジンを流す際の保有数になります。こちらの「保有PCアドレス数」には、ネットショップの商品購入者、未購入者が含まれます。
8.保有PCアドレス数(購入者)
保有PCアドレス数のうちサービスを利用したことがあるメールアドレスの数です。購入者メールアドレス数は、「ネットショップの強さ」といっても過言ではありません。ネットショップの資産って、メアド(顧客リスト)くらいしかありませんからね。
9.保有モバイルアドレス数
10.保有モバイルアドレス数(購入者)
上記、保有PCアドレス数のモバイル版です。ただ、近年のスマートフォンの台頭により、スマートフォンでPCメールを観ている方、メールは使わずLINEだけの方、ソーシャルメディアのメッセンジャーでやり取りする方など情報交換の方法が多様化しています。そのアドレスの重要性は少しずつ薄くなっているのかもしれません。
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