著者:石田 麻琴

「悩む」べきときに「悩め」ば良い。「不安」のコントロールを上手になろう。【no.0480】

「悩む」べきときに「悩め」ば良い。「不安」のコントロールを上手になろう。

「悩み」は「悩む」べきときに「悩め」ばいい

どうしよう。来週の週次ミーティングで、今週の数字を報告しなくてはならない。怒られるかもしれない、不安だ。どうしよう。木曜までにお客様に提案する資料をつくらなくてはいけない。きちんとした納得いただけるものをつくれるか、不安だ。

どうしよう。商品原価が上がることを明後日までにクライアントに伝えなければいけない。どんな反応をされるか、今後もいままでと同じようにお付き合いいただけるか、不安だ。どうしよう。15日までに広告画像と広告テキストの入稿をしなくてはいけない。まだ何もアイデアが浮かんでいない、不安だ。

 職種や担当に関わらず、仕事は常に「どうしよう。不安だ」という悩みの連続です。プレッシャーもなく、成長をしていった人はいませんよね。しかし重圧に押しつぶされて、身動きがとれなくなってしまっては仕方がありません。「悩み」をうまくコントロールすることが大切なのではないかと思っています。

「悩み」は、「悩む」べきときに「悩め」ばいいのです。

「無駄な悩み」によって多くの時間を失った過去

 かくいう私も、以前は「悩み」のコントロールが非常に下手な人間でした。特にサラリーマン時代は、「無駄な悩み」によって多くの時間を失いました。

 休み明けの月曜が、社内会議用のプレゼンテーション資料の提出日だったとします。提出日の1週間前の月曜日、その次の火曜日あたりはまだ余裕です。時たま、「来週の資料作らなきゃ・・」というのが頭の中を霞めますが、「まだ水木金の3日間ある」と気持ちが落ち着きます。

 しかし、水曜日・木曜日になると「ヤバい、まだ考えてないよー」と重圧がかかります。そして、金曜日になると、「そうか、土日があった。家で資料を作ろう」と思います。これが運の尽きです。

 土曜日の朝、目が覚めたときから「あー、資料つくらなきゃー」と憂鬱になります。しかし、同時に「10時になったら始めよう」「昼飯を食べ終わったら始めよう」などと、「まだ時間はある」という悪魔の誘惑に駆られていきます。土曜日は憂鬱な気持ちのまま何も手を付けず、「明日、頑張ろう」になります。

 翌日、また同じように憂鬱な気持ちのままです。「10時になったら始めよう」「昼飯を食べ終わったら始めよう」と考えます。最後は追い込まれ21時から手をつけはじめ、ズタボロの資料が出来上がる。という、こんなことが何度もありました。

決めたことを決めた時間にきちんと実践すること

 結局のところ日曜日の21時までは、リラックスしていれば良かったじゃないという話です。このような経験は私に限らず、誰しもが経験していることではないでしょうか。胸の中に何かつっかえた状態で日々の生活を送るのは非常につまらない。人生を楽しむ上でもったいないことです。本来であれば、「悩む」べきときに「悩め」ばいいのです。いま未来を「悩む」必要は全くありません。

 そこで、私が実践している解決法です。自分の頭の中にある「悩み」、やらなければいけないこと、すべて紙に書きだすのです。紙に書き出すことで、頭の中のストレスをすべて吐き出します。ストレスの管理場所を頭の中から、紙に変えるのです。ここで、ある程度スッキリします。次に、やるべきことをすべてスケジュール(手帳)に落としていきます。前述であれば、資料の作成を数時間、日曜日の夜にスケジューリングするのです。

 ここ守らなくてはいけないのが、「決めたことを決めた時間にきちんと実践する」こと。やってはいけないのは、「時間があるとき」「気が向いたとき」にやることです。これは逆に言えば、「時間がなければ」「気が向かなければ」「やらなくて良い」になります。

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