ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

「服って、ダサかったらダメなの」がよくわかりました【no.2198】

 先日、縫製工場を営む会社の社長とお話をしたときに、面白いことを言っていたんですね。

「どんなに高等なテクニックを使っていたり、最新の機械を使っていたり、独特なコンセプトや世界観があったとしても、服ってダサかったらダメなの」と。

 この「服って、ダサかったらダメなの」の部分で私は思わず吹き出してしまったわけなのですが、まあそうですよね。お客様が「でもこの服、ダサくね?」って言った瞬間にすべてが終わってしまうわけです。

 今回のECMJコラムはこんな話。

*アウトレットで見つけた、あるショップ

 また別の日なんですが、軽井沢のアウトレットに行ったのです。

 息子が好きな服のブランド、というかそのブランドを好きなのは私自身なので、正確にいえば、私が息子に着せたがっているブランドが軽井沢のアウトレットにあり、息子の服を買う目的で軽井沢に向かったんですね。

 (私の)お気に入りのブランドで数着、息子の服を買いまして、もう一着、春の涼しい日に羽織ることができるジャンバー(こちらも息子用)を某アウトドアブランドで購入しました。7,300円くらいだったかな。

 その後、駐車場に向かってトボトボ歩いていたら、気になるショップを見つけたんです。こちらは某セレクトショップブランドの子ども服専門店。入ってみると、先ほど某アウトドアブランドで購入したジャンバーと同じ商品が目につきました。

 「あれ?これさっき7,300円で買ったやつだよね」そう思ったんですが、どこかが違う。デザインは一緒なんですが、素材や質感、そして色合いが違う。文章で説明するのがどうしても難しいんですが、こちらのお店に置いてある商品の方が、ひと言でいうと「おしゃれ」なんですね。「え?こっちの方が全然おしゃれじゃね?」思わず妻にいってしまいました。

*なぜこのショップの商品は「おしゃれ」なのか

 価格をみると13,200円。先ほどの商品に比べると6,000円ほど高いんですが、こちらの方が「おしゃれ」なわけですから、こちらが欲しくなります。一旦、先ほどのアウトドアブランドに返品しての再購入を考えました。まあ最終的にその変更は踏みとどまったわけですが、このショップ、店内を見回すと「おしゃれ」な商品ばかりなんですね。「これもいいな、あれもいいな」とアウトレットの他のショップでは伸びなかった触手がニョキニョキと伸びてきます。

 で、途中で気づいたんですよ。このお店がセレクトショップということに。つまり、アウトレットに入っている「正規価格の」セレクトショップだったんですね。なので、店内には1商品もアウトレット価格やアウトレット専売企画商品がなかったんです。アウトレットの中にも、こういったショップってあるんですね。

 そこで良いのか悪いのか、私の目からウロコのようなウロコでないようなものがポロリと落ちてしまったんです。あ、アウトレットで販売している商品よりも、正規価格で販売している通常の商品の方が「おしゃれ」なんだなって。アウトレットに行くのは好きなんですが、アウトレットで購入することが少なかった理由がある意味わかってしまったという。

*なぜ直感的に「おしゃれ」と思うのだろうか?

 アウトレットからの帰り道、私の頭に浮かんだのは最初に書いたあの言葉でした。「服って、ダサかったらダメなの」これです。でもね。そもそも「おしゃれ」って何なんですかね。本当に直感的なもので、私はその理由を言葉で表すことができません。これが明確に言語化できればよいのでしょうが。これ、わかる方、教えて欲しいです。

 ただ、自分として少しだけ安心したことがあります。それは商品の「おしゃれさ」から、このセレクトショップがアウトレットのお店でないことに気づいたことなんですよね。自分の直感で「このお店はおしゃれだ」と気づいたこと。でも、なんでそれに気づいたのだろう。「おしゃれだから」の感覚を構成している要素が知りたいです。

 「服って、ダサかったらダメなの」。これは本当によくわかりました(笑)

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから