具体事例:テレビに放送される!なにをする?後編【no.2160】
(前回のつづき)
自社のネットショップで販売している仕入れ商品が、その日の人気テレビ番組で紹介されることがわかった。さあ、「テレビ番組対策会議」として、この外的要因をどれくらいキャッチすることができるのか!?
*お客様はどうやって商品を探すか?
テレビで商品が紹介される場合、番組で商品が紹介された瞬間にトラフィックはやってくる。トラフィックとは「交通量」だったり「通行量」だったりを表すネットならではの表現で、つまり「お客様の通行が増える=アクセスが増える」わけです。
このとき、お客様はどうやって商品を探すのか。ここは2パターンが考えられます。ひとつは楽天やAmazonなど、ショッピングモールで商品を探すパターン。もうひとつは、Googoleなど検索エンジンで商品を検索するパターン。今回は商品が紹介されるケースなので、いきなりXやInstagramでの検索が入る可能性は低い。ということで、まずはこの2パターンを対策することになりました。
ECを運営していると前者への対策が先に思い浮かぶ事業者さんが多いと思うのですが、ここは後者の対策が面白いのでそちらから説明します。
*メーカーサイトからの直接誘導
こちらの商品は「仕入れ」の商品なので、当然仕入れているメーカーさんがあります。そして実は、この商品を取り扱っている卸先(顧問先含め)は数社しかありません。その中でも、ECMJの顧問先様がもっとも古いお付き合いであることがわかっていました。基本、これまでもメーカーさんに直接連絡があった場合、購入先として顧問先様の店舗(orネットショップ)を紹介している状態だったのです。
商品がテレビで紹介され、検索エンジンで商品が検索された場合、最初にヒットするのはメーカーさんのブランドサイトです。このブランドサイトにトラフィックが集中することが考えられ、また商品購入についての問い合わせが増えることが予想されるので、「ブランドのサイトに販売店へのリンクを貼ってもらえないか」を依頼することにしました。つまり、「本日テレビで弊社商品が紹介されましたが、販売店はこちらです」の情報を出してくれないか、と。
こちらは実際、「一時的」にサイトに情報を出してくれたのですが、おそらく他の販売店からクレームが入ったのか、情報が途中で下げられてしまいました。しかしながら、「仕入れ先」メーカーさんのサイトから、自社の販売サイトに誘導をしてもらうというのは、なかなかナイスなアイデアだったと思います。実現したら、めちゃくちゃ太いトラフィックになりますよね。
そして前者の楽天やAmazonなど、ショッピングモールへの対策です。こちらも基本的には、テレビで商品が紹介された後、ショッピングモールでの「検索」が入るので、検索対策ということになります。
*テレビ番組で何が印象に残る?
まず考えるべきポイントは、テレビをみたお客様が「何と検索するか」です。テレビの放送は一瞬ですし、リアルタイムならば巻き戻しもできない、お客様の「印象に残る」キーワードになるのは何か、これがポイントです。ここはテレビ番組の「予告編」をみて、「どんな扱い方をされそうか」「どこが紹介のポイントになりそうか」を予測していくのです。
今回の商品の場合は、産地(たしか埼玉県のどちらかだった)、加工方法(特殊な加工をしている)、メーカーの社長さん(職人上がり)、このあたりが番組で紹介されるのではないかと予測しました。ここから放送内容を予測して、検索キーワードを考えていきます。メーカーさんに直接取材があったならば、取材内容を聞いてしまうのが良いと思います。
あとは、お客様がキーワード検索をして検索結果一覧に商品いくつか並ぶ、その中で「テレビで紹介されていた商品だ!」と直感的にわかる工夫は何か、は徹底的に議論しましたね。主に、サムネイル画像と「商品名で最初に表示される言葉」ここがポイントになります。ここを外すと、検索にヒットしても注文を取りきれずに終わってしまうんですよね。
で、いろいろやった結果、過去最高の日商を上げることができたわけなのですが、受注過多によりメーカーさんの方が欠品になってしまいまして、機会ロスになったのは残念でした。ここは自分たちでコントロール不可能なので仕方ないですね。。
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