ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

売上比率にみえる課題。自社サイトとショッピングモール【no.2003】

 売上比率にみえる課題。自社サイトとショッピングモール。前回のECMJコラムにつづき、自社サイトとショッピングモールの話です。みなさんのオンラインショップの売上はどちらの方が大きいでしょうか?

自社サイトとショッピングモールの売上比率のパターン

 自社サイトとショッピングモール。両方のEC運営をしている場合、その売上の比率にはいくつかのパターンがあります。

 ひとつは「自社サイト>ショッピングモール」の場合。もうひとつは「自社サイト<ショッピングモール」の場合。そして最後に「自社サイト<<<ショッピングモール」の場合。もしかしたら「自社サイト>>>ショッピングモール」のEC事業者の方もいるかもしれません。このケースでは、すでにショッピングモールから撤退しても問題ない状況です。

 やはり多くのEC事業者は「自社サイト中心」のEC運営を目指しています。上記3つのパターンについて、その課題を考えていきます。

「自社サイト>ショッピングモール」の場合

 最初に「自社サイト>ショッピングモール」の場合です。自社サイトとショッピングモールの両方にショップを出店している場合、自社サイト中心のEC運営にとても近づいているといえます。

 まずお客様を自社サイトに流すことができています。その上、自社サイトを利用してもらうような付加価値を提供することもできています。現状のEC運用の路線を継続&強化してもらえれば問題ありません。

 ショッピングモール主導の販促企画は新しいお客様にショップを知ってもらう機会です。販促企画に当てるための商品企画をしっかり進めましょう。ショッピングモールを通じて、自社サイト(ブランド)をより知ってもらうのです。ひとつの集客導線としてショッピングモールを活用していきます。

「自社サイト<ショッピングモール」の場合

 つぎに「自社サイト<ショッピングモール」の場合です。それなりに自社サイトの売上もあるものの、どこかショッピングモールに流れている状態です。これはある意味、仕方がないことだとも言えます。

 自分がネットショッピングをする場合を考えてもらえれば明らかです。一番お得に商品が買えることを考えた結果、ショッピングモールを選択する気持ちがわかるはずです。お客様の気持ちも一緒です。この「ショッピングモールの方が得」には絶対的な壁があります。

 ただ自社サイト中心のEC運用にチャレンジするとします。自社サイトを利用する付加価値をつくることが大切です。それは自社サイト限定商品なのか、発送スピードなのか、それとも新作発売なのか。自社のお客様に「ささる」付加価値を探してみてください。

「自社サイト<<<ショッピングモール」の場合

 最後に「自社サイト<<<ショッピングモール」の場合です。もしかしたら一番多いパターンはこのパターンかもしれません。ショッピングモールで月商数千万円を売るオンラインショップでも、自社サイトは月商100万円程度、ということが少なくありません。

 ひとつには取り扱っている商品がショッピングモールに向いている可能性があります。ショッピングモールでは検索順位やランキングが集客と売上のバロメーターになります。検索順位とランキングで上位をとっていると、安定的に売上が流れてくるのです。しかし「売上があること=ブランド」ではありません。ショッピングモールだからこその商品の可能性もあります。

 この場合、自社サイトではショッピングモールと異なる売り方を考えなくてはいけません。「商品軸」ではなく「情報軸」で探されるための情報発信も重要です。コンテンツマーケティングやSNS、ライブ配信などの情報発信に力を入れて、自社の商品が解決する課題を伝えていきましょう。情報発信に合わせて自社サイト用に「商品開発」するのも一手です。

【合わせて読みたい】
自社サイトとショッピングモール。どちらが向いているかを知るには?【no.2002】
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カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 2.Eコマースを続ける

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから