ECシステムとGAでセッション数のズレがある場合の考え方【no.2001】
(2022/2のコラムリライトです)
ECシステムとGAでセッション数のズレがある場合の考え方。
EC事業におけるデータ活用をおこなう中で、困ってしまうのがデータのズレです。GoogleアナリティクスとECカートのデータが異なっていることはありませんか。データのズレについての考え方が今日のECMJコラムのテーマです。
アクセス数はお客様に確認を取ることすらできない
ECMJが日々のデータ活用の方法としてお伝えしている数値管理表。この数値管理表の中にひとつだけツールからしか取得できないデータがあります。それはアクセス数です。またはセッション数ともいいます。このアクセス数、セッション数だけはマーケティングツールからしか取得できません。
たとえば売上はその日注文が入った金額の合計です。注文メールが落ちてきますし、ECサイトのシステム上でも確認することができます。受注件数も同様です。実際に注文が入ったわけですから、最悪お客様に連絡すれば確認を取ることができます。ただ、アクセスはデータの確認の仕様がないのです。お客様に「昨日アクセスしましたか?」とヒアリング調査するすべもありません。
セッション数がシステムによってズレが起こる理由
そして正に、データのズレがおこるのがこのアクセス数(セッション数)になります。オンラインショップのシステム上でみたアクセス数。そしてGoogleアナリティクス上でみたアクセス数。このふたつが一致していないオンラインショップが多いのではないでしょうか。ぜひ自社のシステムを確認してみてください。
こういったことがなぜ起こるか。それはシステムによってアクセス数の取り方が異なるからです。オンラインショップのシステムとGoogleアナリティクスのシステムでアクセス数の取り方が異なるわけです。そして、このアクセス数の取り方がどう異なるのか。我々ユーザー側にもいまいちわからないから困ってしまうのです。ましてやEC事業をはじめたばかりの担当者の方だと、ちょっと混乱してしまうでしょう。
大切なのは「指標」としてどちらを選ぶかということ
ただ、わからないことはわかりません。先に書いたとおり、お客様に「昨日アクセスしましたか?」とヒアリングすることもできません。それに、オンラインショップのシステムで昨日のアクセス数が1,000人と出て、Googleアナリティクス上で昨日のアクセス数が1,500人と出ているとします。
自社のECサイトに1,000人がきた証拠。そして自社のECサイトに1,500人がきた証拠。その証拠は果たしてどこにありますか?あくまでデータ上のことでしかありません。
アクセス数のデータはあくまで「指標」です。大切なのはオンラインショップのシステムとGoogleアナリティクスのデータ、どちらを「指標」にするかを決めることです。自社がECマーケティングを改善する上で、改善指標にする「壁当て」をどちらでするか。そう考えましょう。
改善施策のインパクトがわかりやすい方を「指標」に選ぶ
ここからはわたしの意見も含みます。EC事業の改善活動を活性化させるとき、できるだけ改善結果が数値に表われるのが理想です。改善施策が数値に表われないと「良かったのか悪かったのか」の判断ができません。「良かったのか悪かったのか」がわかりやすい方が、次の仮説も立てやすくなるでしょう。そう考えると「数字が動く」方を「指標」にする方がスムーズに改善が進みます。
オンラインショップのシステムとGoogleアナリティクスのデータを見比べ、より数字が大きい方が改善施策による「変化」がわかりやすいと考えます。ですので、より数字が動いている方を「指標」として取るのです。たとえば日々の数字が「100~200」を動いているより、「100~400」を動いている方が成果をより定量的に判断できるようになります。参考にされてください。
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