ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

アンバサダーの協力を得てSNS戦略をリードする。後編【no.1973】

 アンバサダーの協力を得てSNS戦略をリードする。後編(前編はこちらです

どうやってアンバサダーを集め、育てるのか

 SNSマーケティングの重要なポジションをしめる「アンバサダー」の存在。その考え方を紹介しています。前編では、アンバサダーとは何か、ファンとの決定的な違い。そしてアンバサダーを集め育てることの価値。わたしの身の回りのアンバサダー事例などについて紹介をしました。

 では、どうやってアンバサダーを集め、育てるのか。それが後編のテーマです。

 ECを運用し、その導線のひとつとしてSNSをアカウントを立ち上げる。それだけでアンバサダーの方が情報発信をともにおこなってくれるわけではありません。ブランドや企業の価値観に共感し、実際の商品やサービスを利用し(もしくはどこかで体験し)、そのブランドや企業に協力したいという気持ちからアンバサダー的な人間があらわれます。いわゆる「推し」のような言葉の方が正しいかもしれません。

 また推してくれている人を「あなたはアンバサダーですね」と定義づけること。これもアンバサダー的な人にとって「面白くない」話かもしれません。アンバサダーという定義をされた途端に、熱が冷めてしまう可能性もあります。ブランドや企業がアンバサダー的な人にできること。それは、推しの活動を上手くサポートしたり、ブランドを一緒につくり上げる意識を充実させることではないでしょうか。

まず自社を推してくれている人をSNS上から探す

 そういった点でいうと、たとえばSNSのフォロワーが多いインフルエンサー的なアカウント所有者に「あなたにウチのブランドのアンバサダーをお願いしたい」というような依頼は甚だ間違っています。アンバサダー的な人の存在は常に自分たちの内側にあるものなのです。もしかしたら、皆さんの商品・サービス、ブランド・企業をインターネット上で推してくれている人は存在しているかもしれません。われわれが気づいていなかったり、探していなかったりするだけです。

 まず大切なのは自社を推してくれている人をSNS上から探すこと。それがアンバサダー的な人を集め、育てる第一歩になります。SNS上でどんな商品やサービスをどんな投稿で発信しているのか。そこにフォロワーからどんな意見が出ているのか。これらについてです。SNSのフォロワーが一定数いる場合は、ブランドや企業の側から発信をしてみることが望ましいです。

マーケティングのヒントは、常に自分の中にある

 推してくれている投稿やコメントのリツイートやシェア、コメント返し。これらは通常ルーチン業務とします。たとえばアンバサダー的な人に新商品を定期的に活用してもらう。そしてその商品の意見や楽しみ方をフィードバックしてもらう。SNSで発信してもらう。たとえば新商品や新サービスの企画に携ってもらう。アンバサダー的な人向けのブランドイベントを企画し参加してもらう。また新しいファンの候補の方を連れてきてもらう。コミュニケーションには様々な方法があります。

 自分が価値があること好きなこと、推していることは必ずSNSに投稿されます。近しい趣味嗜好をもったフォロワーのタイムラインに情報が流れるわけです。多くの人たちに自社のブランド・企業を知ってもらえるチャンスがあります。まずは自社の「内部の掘り起こし」からはじめてみてください。いわゆる「エゴサーチ」をどんどんやってみるべきです。マーケティングのヒントは、常に自分の中にあります。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから