定番ロングヒットを作るために考えること。③【no.1802】
定番ロングヒット商品を作るために考えること。(前回のコラムのつづきです)
「ヒット商品」をつくること。これは売上の成長だけでなく、ブランドの認知や集客にもつながります。ECに限らず、あらゆる商売の基本です。
前回は「ヒット商品をつくるためにはどうすればいいか」をテーマにしました。ヒット商品とはそもそも何なのか。「アクセスが増えても、売れ続ける商品」とは何を意味しているのかを解説しました。
今回は最終回としてヒット商品をあぶりだす方法を紹介していきます。
*ショッピングモールにおける「ロングヒット商品」の条件
まず意図的に「ヒット商品」をつくるにはどうすればいいか、私はわかりません。これがわかったら苦労しないですよね。もしかしたら100発100中でヒット商品をつくれる方がいるかもしれません。しかし残念ながら私はわかりません。なので、製造やロットの都合上、1年に1つの新作商品しか作れない!という会社さんの「ヒット商品つくりたいんだけど何がいいと思う?」みたいな相談は困ります。
ただ「ヒット商品」に成長させるために外せない条件があります。ここに「ショッピングモールECで」という前提を加えると、この条件が考えられます。
1.年間定番
常に検索結果の上位に位置し、安定的に売上とアクセスを稼いで欲しい商品です。トレンド性、季節性に左右される商品は「安定的」とは言えないので困ります。アパレルならば、コートよりも下着の方が年間定番になりやすいですよね。
2.供給が安定
年間定番であることと近しい条件です。特定の時期しか仕入れられなかったり、特定の条件でしかつくれないのは困ります。こういった商品はヒット商品になりづらいですよね。
3.マスな商品
マスな商品ほど競合性が高いのでハードルの高い条件になります。しかし、広い層にアプローチできる商品の方が売れ続ける商品になりやすいですよね。リピート性が高い、定期的に利用される商品であれば尚良しです。
4.同じものを買っても気にならない
ユニクロのフリースは家や近所で着るものだから、あれだけ売れたのだと思います。ヒートテックは肌着系なので、みんなが同じものを買っても気にならない商品ですよね。
おそらくもっと外せない条件があると思うので、ぜひ教えてください。
*自社内での「ロングヒット商品をあぶり出す」方法
先にも書いたとおり、どんな商品がヒット商品になるのかは正直わかりません。ただ、販売された商品なら「可能性がありそうか」を分析することができます。インターネットマーケティングに向いているのはこちらの考え方ではないでしょうか。「なぜそうなったかがわかれば、どうすればそうなるかがわかる」の考え方です。
ポイントは商品の分類の方法にあります。前回のコラムで書いたとおりヒット商品とは「アクセスが増えても、売れ続ける商品」です。アクセスを増やしてみても売れ続けるかをテストしてみればいいのです。―――というと、話が強引なのでもう少しやわらかい表現をします。現状のネットショップから「アクセスが高くても、比較的売れ続けている商品」を探す。ここからスタートしてみてください。
この「比較的」というのがポイントです。このデータ分析は商品の「絶対評価」ではなくて「相対評価」です。なので「比較的」でOKです。
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