「良いところ」の指摘をもらう「良いところ」の指摘を活かす【no.1517】
(2018年1月のコラムです)
人から意見をもらうと、まあいろいろと指摘をもらうことができます。
その指摘は自分や自社にとってうれしいものもあると思いますが、気持ちの良いものだけではありません。耳の痛い意見もたくさんあると思います。特にネットショップのようなBtoCのビジネスを運営していると、お客様から様々な意見はもちろん、取引先や同業の仲間からも厳しい意見が入ってくるはずです。
*「悪いところ」は人によって様々だということ
私自身も自社のビジネスモデルについていろんな方から意見をもらうことがありました。世の中には、こちらからアドバイスを求めていなくても、「勝手に」評価をしてくれる方がいます。どれも少なからず自社の肥やしになっている部分がありますが、「そんなビジネスうまくいかないよー」とか「1年もたないよね」とか、ここがダメだあそこがダメだというアドバイスをいくつもいただいてきました。
また人のアドバイスを聞いていると困ってしまうのが、ひとつのことについてポジティブにいう人がいたり、同じことをネガティブにいう人がいることです。評される「悪いところ」「ネガティブなところ」というのは人によって様々なのです。それは人によって経験してきたことが違っているからでしょう。あくまでその人の成功体験・失敗体験がベースになっていますから、極端にいえば人が指摘する「悪いところ」は聞く必要がありません。
*「良いところ」は同じことに集約される
人の指摘する「悪いところ」は人によってバラバラ。いちいち聞いて気にしていても仕方がありません。ところが、人の意見してくれる自社の「良いところ」というのは不思議なことに同じことに集約されるのです。ビジネスについての「良いところ」もそうですし、人についての「良いところ」もそうです。なぜでしょうか。
おそらく「良いところ」というのは相手のことをよく知った後でないと指摘することができないというのがあります。「悪いところ」は相手の表面をなめただけでいくらでも指摘することができます。ビジネスも人も粗だらけです。ただ「良いところ」は相手の話をよく聞き、相手の周りにいる人をよくみて、相手のお客様を知った上で評価ができることです。
*「悪いところ」は必要があればいつか気づく
人の指摘する「悪いところ」はバラバラです。人の指摘する「良いところ」は集約されます。大切なのは自分の自社の「良いところ」を知り、「良いところ」をもっと伝えられるように徹底的に伸ばしていくことです。世の中にはネットショップもたくさんありますし、人もたくさんありますし、情報もたくさんあります。その中でキラリと光るためには「悪いところ」を考えるのではなく、「良いところ」を掘り下げることなのです。
もしかしたら指摘された「悪いところ」で自分が気づいていない致命的なものがあるかもしれません。様々な意見の中には必要なものもあります。ただ人は「自分で気づかないと直せない」ものです。実は改善が必要だった「悪いところ」は、真面目に仕事に取り組んでいれば必ずその壁にあたります。その壁に当たったときに「悪いところ」を改善すればいいのです。人に指摘される「悪いところ」をすべて改善しようとするのは無理です。やめましょう。
―――「悪いところ」を指摘するのは簡単です。これができてない、あれができていない。それは人間ならば誰だったそうです。指摘する人間もできていないことばかりです。ただ、ビジネスも人も必ず「良いところ」があります。ネットショップを成長させていくにあたっても「どれくらい良いところを伝えられるか」「どれくらい良いところを見つけてくれる人に出会えるか」が大切なのかもしれません。
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