ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

人がもっとも嫌がることは「時間がかかる」こと【no.1269】

 これは皆さんそれぞれいろんな意見があるところだと思うのですが、人がもっとも嫌がることって「時間がかかる」ことだと思うんですね。

 できれば早く結果がわかる方がいい。できれば時間がかからない方がいい。時間がかかるなら「5年後」とかはっきりわかっている方がいい。いつかもわからない時間を待つのなんて耐えられない。人間の特徴のひとつだと思うんですね。

 たとえばギャンブル。まあ、私も競馬・競艇・オートレースをやりますから、嫌いじゃないんですけれども、他にもパチンコとかスロットとかありますよね。ギャンブルの面白さって、お金が増えることだけじゃなくて、すぐに結果が出ることだと思うんですね。お金が増えることだけが楽しいなら、安定的に上がる株とかもあるでしょうし。

 Eコマース事業においても、「広告」って待ちきれない時間を買うためのツールだったりすると思うんですよ。何度もECMJコラムに書いているとおり、Eコマースというのは初期投資は少なくて済みますが、運用投資をしなければいけません。自分たちのネットショップのインターネット上で「勝てるポイント」を見つけられるまで運用投資を続けないといけないんですね。

 その「勝てるポイント」を見つけたら広告に投資するのはまったく結構なことなんですが、やってしまいがちなのが「勝てるポイント」を見つけていないのに広告に投資してしまうこと。これってやっぱり運用投資に「いつまでお金がかかるかわからない」ことの怖さが、この時点での広告というギャンブルの選択をさせてしまっている部分もあると思います。

 たしかに、認知がないと「売れるか売れないか」はわからないので、マーケティングのために広告を使ってみるのはアリですが、売上のために広告で「勝負」をしてしまうと失敗します。マーケティングだと割り切れば、「売上ゼロでもいい」という割り切りができます。皆さんのネットショップは果たしてどうでしょうか。

 「時間をかける」というのはイコール「我慢」ではないかと思います。

 歩んでいく道はこの道ではたして合っているのか。この道を歩み続けることで本当に成果は出るのか。そして成果が出るとすればはたしてそれはいつなのか。仕事だけではなくて人生も同じようにこれの繰り返しで、やっぱり不安だから「我慢」ができなかったり、広告をかけて勝負にいってしまったりする。「時間をかける」ということの難しさなのだと思います。

 でも、だからこそ、「時間をかける」ことは成功への近道だとも言えなくはないでしょうか。難しいのは「時間をかける」ことだったり、「我慢する」ことだったり、「継続する」ことだったりするわけです。途中で諦めてしまったり、途中でやめてしまったりする人が圧倒的に多いから「時間をかける」ことの価値がでるし、「時間をかけている」ことがわかればより信用してもらえるのではないかと思うんですね。「時間をかける」ことは不安と戦いつづけることでもあります。

 私事なんですけれども、学生時代、音楽をやっていました。当時はギターとベースをやっていたのですが、ドラムがどうしてもやってみたかったんですね。それで25歳のとき、給料でドラム教室に入りました。最初は頑張って練習していたのですが、「今さら初めて、5年頑張っても30歳か・・」そう思ったら我慢ができなくて1年程でやめてしまったんですね。

 私も気がつけば36歳。「少しずつでもこの10年間続けていたら、今頃は・・」と後悔をしています。「時間をかける」ことの大切さを当時の自分に教えてやりたいですが、それができないから困っちゃうんですよね。

 おわり。

 

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから