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販売促進費、広告宣伝費の考え方。予算はどうとる?どう使う?5【no.0681】

 販促費の考え方、について共有したいと思います。(前回はこちら

 広告の掲載(表示)回数を最大化できれば、固定金額の広告の費用対効果は最大限になります。「広告掲載回数」は「総ページビュー(PV)数×広告掲載率」の計算によって成り立ちます。例えば、総ページビュー(PV)数が100万PV、広告掲載率が10%だとすれば、広告の掲載(表示)回数は10万回ということになります。

 この「総ページビュー(PV)数」と「広告掲載率」を動かすことができれば、「広告掲載回数」を上げることができます。上記の例でいえば、総ページビュー(PV)数が200万PVになれば、広告の掲載(表示)回数は20万回になります。広告の掲載率が20%になれば、これも同じように掲載回数は20万回です。総ページビュー(PV)数と広告掲載率が同時に2倍になれば、広告掲載回数は40万回です。当然、4倍の広告効果、4分の一のコストダウンが見込めるわけです。

 まずは「広告掲載率」を高める可能性を模索します。広告掲載率は、広告の枠数に関係します。たとえば、1つの広告を10社で購入する場合、自社の広告が表示される確率は10%になります。広告掲載率10%というわけです。同様に5社で購入する場合は20%の確率で広告が表示されることになります。1つの広告を1社だけが購入する場合、掲載確率は100%です。いつWEBサイトを見ても、自社の広告が表示されている状態になります。

 広告というのは、必ずしも全枠数が埋まっているわけではありません。最大10枠の広告に対して、10枠全てが埋まることもあれば、9枠や8枠しか埋まらないこともザラです。9枠しか埋まっていなければ、掲載確率は11%となり、10枠埋まっているときと掲載回数に10%の差がでます。8枠しか埋まっていなければ、掲載確率は12.5%。10枠全てが埋まっているときに比べれば25%増しです。インプレッション(表示回数)保証型の広告だと関係がありませんが、総ページビュー(PV)数を広告枠数で割る型の広告だと、露骨に差が出るのです。

 では、この「広告枠数の埋まり」をどうやって調べるのか、というところです。ここが広告効果を最大化する大きなポイントになります。ものをいうのは、広告代理店や広告出稿側のスタッフとのコミュニケーションです。残念ながら、自分たちでは広告枠数の埋まり状況を知ることはできません。広告枠数の埋まり状況を知っているのは、広告を取り扱っている側の人間なのです。この手の質問をすることは基本的にはタブーだったり、広告取り扱い側としても禁止事項であったりしますが、いわゆるロビー活動みたいなもので、「コミュニケーション次第・政治力次第」であるとここでは言っておきましょう。

 広告の掲載率を上げるために、できる限りの努力をしましょう、という話です。

 では、次に、「総ページビュー(PV)数」をどうやって上げるのか、という話をしましょう。まず知っておかなければいけないのは、これまた自ら総ページビュー(PV)数を上げるのは「無理だ」ということです。当たり前ですね。広告に掲載する画像やテキストに工夫を施すような「自助努力」を総ページビュー(PV)数を上げるためにおこなうのは不可能です。考えたいのは、「総ページビュー(PV)数を上げるための方法」ではなく、「総ページビュー(PV)数が上がるタイミング」なのです。ここを狙い撃ちして、広告を購入すれば、より高い総ページビュー(PV)数の期間に広告を出稿することができます。

 次回は、「総ページビュー(PV)数が上がるタイミング」について考えていきましょう。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから