自分のモノサシの100パーセントは、人に求められない。 【no.0095】
■「まず70パーセントを完璧にこなす」ということ‥!?
まずはこちらのブログをお読みいただければと思います。
http://dennou-kurage.hatenablog.com/entry/2013/12/20/210132
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、日野瑛太郎さんの脱社畜ブログ、12月20日の「完璧主義の治し方」というエントリーです。
今年の一年を振り返るとき、そして独立しての2年(いま3年目です)を振り返るとき、そして、自分のこれまでの33年間の人生を振り返るとき、あー、完璧主義だったのかなぁと、自分を省みました。日野さんが書かれている内容、そして伝えたい内容と、私が捉えた認識が少々異なるのかもしれませんが、「まず70パーセントを完璧にこなす」というところに、とても自分として見直すべきところがあるなと。
コンサルタントという仕事をしていて、特に、弊社のコンサルティングは事業だけではなく人を育てていくことを目的にしているので、やはりクライアント(パートナーという表現の方が良いかもしれません)先のスタッフの皆さんが、コンサルタントが伝えていることを十分に理解してくれているかが、日々気になります。事業の成長だけに責任を持って、こちらからどんどん提案していく、もしくは実務さえ請け負ってしまう、というスタイルであればそこまで気にとめないことかもしれませんが、やはり現場のスタッフの皆さんの成長があってこそ、インターネット事業が企業としての柱になると思うので、やっぱり十分理解してもらうことを強いてしまうわけです。
■どうしてもやってしまう「ひと言多い」指摘‥!
定例のミーティングや、メールでのやりとり、グループウェアを使っての指導の中で、伝えている要求に対して「十分に理解できているかな?」「もしかしたら変な意味に捉えてないかな?」もしくは「求めている掘り下げより甘いんじゃないかな?」というような、コンサルタント側からのあくまで『主観的』な不安感があると、どうしてもクライアントのスタッフの皆さんに対して「ひと言余計に」意見を伝え、指導や指示をしてしまうことがあります。
「余計かもなぁ」と思いながらも、「もしずれていたらそっちの方が問題だ」という気持ちで、「ひと言多い」指摘をするのですが、クライアントのスタッフの皆さんは、彼らは彼らで弊社が伝えていることを理解してくれていて、さらに自分達の中でも「理解できている」という認識があるので、その「ひと言多い」指摘が本当に余計なひと言になってしまうことがあります。私自身も、この「ひと言多い」指摘をサラリーマン時代、何度もしてきたと思いますし、他の方からも何度もされてきたような気もします。これがマネジメントの難しさ、でもあると思います。
日野さんのブログを読んで気づいたのは、「ひと言多い」指摘をしてしまうのは、伝えたい相手に対して「自分の主観として」100パーセントの理解を求めているからで、そんな自分の中のモノサシにおける100パーセントは人にはそもそも求められないのだなということです。やはり、理解や習慣というのは、ある程度時間をかけて熟成させていかなければいけないものですし、自分の中のモノサシにおける70パーセントに感じたとしても、大きな方向は間違っていないのですから、徐々に相手の理解は深まっていくはずです。
■ランチェスター戦略における上限目標値とは‥!?
だから、自分の中のモノサシにおける100パーセントを相手に要求するのは、やめようと。そして、「ひと言多い」指摘も、やめようと。日野さんが書かれているように、70パーセントを完璧にこなしていく、70パーセントを100パーセントこなして、より前に進んでいく方が重要なのだなと思いました。
そして、もうひとつ、この70パーセント理論を納得させてくれた根拠があって、それがランチェスター戦略です。ランチェスター戦略で言う市場占拠率の目標数値モデルにおいて、絶対的な独走状態である上限目標値は74パーセントなんですね。ランチェスター戦略は、元々は戦争、いまは市場シェアの法則として知られていますが、日常のどんなことにもその割合は目標値として活用できるみたいなんですよね。つまり、今回の話でいえば、70パーセントを超えると、ほぼほぼ上限目標値に達していて、ほとんど伝えたいことはズレていないってことなんだと思いました。
だからやっぱり、もう、「ひと言多い」指摘は気をつけてやめようと思います。そして、定性的な判断ではなくて、70パーセントを定量的に判断できる習慣をつけていきたいですね。2014年の目標のひとつにします。当たり前のことなんですけど、すごく重要なことですよね。日野さん、ありがとうございました。
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