「大手企業Webサイト担当」と「ベンチャー企業Webサイト担当」【no.0161】
(前回のコラムを読まれていない方は、まずこちらからお読みください)
【前回までのあらすじ】 h2>
アイドル芸能事務所「マイドル」を立ち上げた石田さんは、「メガネ歴女」の人気投票オーディションサイト「マイドル」を立ち上げた。データ分析の末、メインとなったB美さんを強烈にプッシュ。B美さんのおかげで「マイドル」の認知も高まり、B美さんを中心としたグループの2人を新たにオーディションする。最終投票イベント会場は盛り上がり、より「マイドル」に加速がかかる。そして、新たなスター候補生D菜さんの登場により、「メガネ納言」サイト立ち上げを決意した石田さん。課題はサイトを管理する人にあった・・
*競合のサイトも登場していた!まあ出るよね h2>
確かに、いままで「メガネ歴女」のサイトを管理していた石田さんは経験もノウハウも持っていた。石田さんが、「メガネ歴女」と「メガネ納言」の両方のサイトを掛け持ちするという選択肢もあった。
しかし、実はこのころ「マイドル」のサイトのブームに便乗した、「メガ歴好き!」という競合サイトがオープンしていたのだった。「マイドル」に加え、「メガ歴好き!」が出てきたことで「メガネ歴女」の市場は拡大していたが、「マイドル」が今まで培ったシェアを「メガ歴好き!」に取られるわけにはいかなかった。
もし、「メガネ歴女(マイドル)」と「メガネ納言(マイドルvege)」の両方のサイトを石田さんが管理したら、共倒れになってしまうのではないかと考えたのだ。石田さんは言った。「だって、あっち(競合)はメガ歴好き!にリソース集中してんじゃん!」。
そこで、石田さんは「メガネ納言」サイトを管理してもらう人を探した。いくつもの転職サイトに求人を出したが期待する人の応募がない。でもなんとかして「サイトの管理をやったことがある即戦力の人を採用したい!」と思いしばらく粘った。しばらく粘って、あと少しもう少しと思っているうちに1年が過ぎた。「メガネ納言」の企画は、企画書として残ったまま、1年の時が流れてしまったのだ。
*新しいスタッフとして働いてくれた2人
実は、石田さんは全く採用せずに1年を過ごしてしまったわけではない。厳密に言うと、新しいスタッフを2人採用した。
1人はK太郎くんという男性スタッフだった。K太郎くんは、職歴に「大手企業にてWebサイト担当3年」と書いていた。こいつはおあつらえ向きだ、石田さんは思った。即採用した。しかし、間違いに気づいたのは1週間の研修後「メガネ納言」のサイトを任せた後すぐだった。「メガネ納言」のサイトの企画書をK太郎くんに渡すと、K太郎くんはバシバシ電話をかけはじめた。
Webサイトの制作会社、Webマーケティングの広告代理店、バックヤードシステムの開発会社・・会社共有のスケジュール帳がどんどん埋まった。K太郎くんは各企業にコンペをさせて、それを組み合わせてビジネスをつくろうと考えていたのだった。いやいや、そんな予算ないっつーの。石田さんは自分の採用を後悔した。
もう1人は、E恵さんという女性スタッフだった。E恵さんは「ベンチャー企業にてWebサイト担当2年」の経歴を持っていた。石田さんはK太郎くんのときのようなことを繰り返したくなかったので、ある程度「自分で動けること」を確認して入社してもらった。しかし、こちらも石田さんのミスだった。
「ベンチャー企業にてWebサイト担当2年」のE恵さんはあくまで「WebサイトのSEO担当」だったのだ。なので、「メガネ納言」サイトの全体の管理はできなかった。いつもSEOの順位ツールばかりを見ているのでおかしいと思っていたのだが・・。サイトの成果について質問をすると、「検索は上がっていますけど?ページが悪いんじゃないですか?」と言う始末。
「SEO担当」も「Webサイト担当」で間違いないのだが、サイトを全体最適できる人はいないだろうか・・。石田さんは悩んだ、結局1年悩んで、ひとつの決断をした。
つづきはこちら。
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