実行施策もファシリテーターが割り振る。上司は「全てをわかった」上で「我慢」し、「知らないふり」をする。 【no.0019】
多くのネットショップ企業では、このミーティングでのファシリテーターの役目を、経営者や事業責任者の方が担当していることが多いと思います。
その場合に注意しなければいけないことは、自分の考えをできるだけ出さないよう「我慢」することです。経験が多ければ、的を射た意見がすぐに思いつき、議論を早めることができるでしょう。スタッフの皆さんが「解」を欲しがることもあると思います。しかし、大切なのは、ミーティングに参加しているスタッフに自ら考えていただき、意見を出してもらうことです。
これが人材育成へと繋がります。また、経営者や事業責任者が意見をすることで、スタッフが黙り込んでしまうことも多いでしょう。上司の意見は強いからです。ですから、「全てをわかった」上で「我慢」して、「知らないふり」をし、意見を引き出すのが重要です。
次に、引き出した実行施策をファシリテーターがスタッフに割り振ります。ここもファシリテーターを置くことで得られるメリットです。ミーティングの最も大きな課題は、「誰がいつまでに何をやる」かがなかなか決まらないことです。ここを、ファシリテーター=公平な第三者が割り振ります。経営者や事業責任者が「実行施策の割り振り」をすると陥りがちな、感情論や人格論を避けることも目的です。
しかし、それでも簡単な仕事ではありません。「自分がやりたいです!」と、自ら名乗り出てくれれば良いのですが、なかなかそうはいかないものです。うまく回っている組織でも、課題によっては「手を挙げづらいもの」も出てくると思います。担当を決めるために、施策の実行責任者を1人ではなく、2人にしても良いかもしれません。経験が豊かなスタッフを相談役やメンターとして責任者に付けても良いかもしれません。
しかし、それでも「誰がいつまでに何をやる」かは簡単には決まりません。
そこで次回は、「ネクストステップ、スモールステップの作り方」です。実行施策を噛み砕いて、スタッフにゴールへのステップをよりイメージしてもらい、勇気をもって一歩目を踏み出していただこう、というわけです。
つづく
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