回転寿司のデータマーケティングを解明!【no.0272】
さて、土曜日ということでまとめの日です。
今回紹介するのは、「アマゾン!そして、スシロー!予約出荷をまるっと解明」です。
2014年の初めにAmazonが予測出荷のシステムの特許を取りました。これはお客様が購買する商品をあらかじめ予測して、実際の購買行動が起こる前にAmazonの倉庫から出荷してしまう、というシステムなのですが、詰まるところデータマーケティングの話なんですね。例えば、毎晩1パック食べるダイエット食品があって、30日分1セットで販売されていたとしますよね。そうすると30日に1回のサイクルで次の注文があるわけです。と言っても、25日目に注文するのか、28日目に注文するのかがわからないじゃない、という話になるのですが、お客様ごとに割引きやクーポンなどキャンペーンのオファーを出し分けすることによって、販売側(この場合はAmazon)は購入のタイミングを意図的に操作することができます。そこで、あるときは25日目、またあるときは28日目というようにお客様の都合ではなく、販売側が購入サイクルをコントロールすることができれば、予測出荷の仕組みの精度が上がり、最大限のパフォーマンスを発揮する、ということなんですね。
で、このAmazonの予測出荷なんですが、もっと身近に予測出荷されてるものがあるじゃない、と思いついたのが回転寿司です。お客様が注文するかもしれない、お客様が食べたいかもしれないものを、先に握って回転レーンに載せておくという点は、Amazonの予測出荷のシステムと同じようなもの。最初は、「データマーケティングによる回転寿司の最適化」みたいなタイトルでエントリーを書こうと思っていたのですが、ちょうど良いタイミングで「スシローがビッグデータ分析により回転寿司の廃棄率を75%減らした」みたいなニュースがあったので、「スシローがどんなデータ分析システムを構築しているのか」の予測、といったようなエントリーになってしまいました。
実は、このエントリーを書いた数か月後、スシローのシステム担当者の方のセミナーを聞く機会があったのですが、いくつか異なる点がありましたね。ただ、基本的な概念はほぼほぼ違っていないかと思います。(というか、このエントリーほど細かいところに関しては説明がなかった。当たり前だが・・)もし、このエントリーを読んでいる回転寿司チェーンの方がいれば、ぜひ参考にしてシステムを組んでみてください。
・アマゾン!そして、スシロー!予約出荷をまるっと解明。 【no.0133】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1765
・データを活用して回転寿司の廃棄率を下げる。 【no.0134】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1778
・寿司ネタと皿をいかにして、データで紐づけしているのか。 【no.0134】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1791
・「お客様がどのタイミングで何を食べたか」を取得する。 【no.0136】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1807
・(番外編)回転寿司のお客様がみんな会員カードを持てば‥ 【no.0137】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1814
・(番外編2)渋谷と巣鴨のお客様は異なる。 【no.0138】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1822
・データベースマーケティングの内部・外部データを理解する。 【no.0140】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1828
・果たして、マーケティングシステムはどう動くのか。 【no.0142】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1834
・顧客属性ごとの「食パワー」基準値を設定していく。 【no.0144】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1842
・とっても簡単な行動習慣をデータマーケティングに活用する。 【no.0146】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1910
・大量のビッグデータから似た実績を探し、「着地」を読む。 【no.0148】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1954
・「食べる量」予測と「食べるネタ」予測をするシステム 【no.0150】
http://www.ecmj.co.jp/?p=1965
・ビッグデータ解析のアルゴリズムをチューニングしていく。 【no.0152】
http://www.ecmj.co.jp/?p=2178
・「やりきる力」がデータマーケティングを成功に導く。 【no.0155】
http://www.ecmj.co.jp/?p=2203
うおー、長い。長いですね。よくもまあ、他社のマーケティング分析を予測するためにここまで書いたもんです。特に、2つの番外編が好評だったので、そちらだけ読んでみても面白いかもしれませんよ。
おわり。
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