商売は商品が命。商品企画/商材開拓、「仕入れ」について考える。3【no.0683】
いわずもがな商売は商品が命です。(前回はこちら)
「掛け率」「ロット」「決済方法、締めのサイクル」「売れ筋」と続いて、
「新作の発売時期」についても情報を得ておきたいところです。
ここは私自身も情報に疎くて申し訳ないのですが、商材によって新作の発売時期が異なります。アパレル系、ファッション系の商材になると、翌年の夏に発売する商品の企画を前年におこなっているのが普通です。そして、翌年の夏に発売する商品の予約を、前年の秋にとってしまうようなことも普通です。素人にとっては驚くような話ですが、翌年の夏に流行するだろうトレンドを読んで(パリコレとか世界の雰囲気を読んで)バイヤーは仕入れをするのです。半ばギャンブルのように感じますが、それでも販売が成り立っているので不思議です。ここは、バイヤーの腕の見せ所なんでしょうね。
ですから「新作の発売時期」を押さえておかないと、気づいたときには買うことができる商品がなかったり、買える商品が余りものだったり、買っても販売できるのが半年以上先だったりするわけです。商品が押さえられる時期ならまだ良いのですが、売る商品を仕入れられないとなると困っちゃいますよね。「新作の発売時期」がどうなっているか、業界として新作のサイクルがどのように動いているかは、必ずチェックをしておきましょう。
そして、「その他の取引の方法について」。その他なので、その他のものについては全て当てはまるのですが、代表的なものというと「OEM」でしょうか。例えば、取引先に売れ筋の長財布があったとして、自社オリジナルのOEM商品としてカラー違いの商品を作ってもらいたい。こんなことがあると思います。同じ商品は様々なショップに卸されている、でもオリジナル商品をイチから商品企画するのはリスクが高い、であれば取引先の型を活用して、OEMの商品を作るのがファーストステップとして安パイというわけです。
OEM商品を作るときの、「掛け率」「ロット」「決済方法、締めのサイクル」等の情報を聞いておかなければいけません。特にポイントは「ロット」でしょう。OEM商品は基本的にすべて「発注者側の買取り」になるので、ロットが多ければ多いほどリスクの高い買い物になります。100コ、200コであれば万が一在庫が残っても経営に響くことはないと思いますが、1,000コ、2,000コとなれば笑って済まされない在庫金額になってきます。自社のビジネスの傾向が見えない間は、大型のOEMを避けるのが無難です。気合を入れて作ったのに全くの空振り、なんてことも、ホントありますからね。
バイイングの最初のうちは、取引先から教えてもらうことが多いと思います。カッコをつけずに素直に「この業界は素人でして~」と質問をした方がいいです。となると、最初に出会える「相談ができる取引先」が大事。基本的に商品にこだわりがある方々が多いので、メーカー担当者に悪い方はいないですし、ネットである程度の上辺の情報は取れてしまう時代ですから、リアルで合っている限りは掴まされることはないと思います。しかし、素人的に不安はあるもの。知人や友人にバイイングの経験がある人がいれば、最初のうちはアドバイスをもらったり、顧問の名刺を持ってもらって商談についてきてもらったりすると安心です。とにかく、カッコをつけないことです。(相手はプロなのでバレます)
知人・友人にアドバイスをもらって、取引先の担当さんに業界や商材の情報をいただいて、次は同業のバイヤーさんと横の繋がりを作りたいですよね、というのが次のフェイズです。
つづきはこちら。
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