ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ユーザーがどこからやってきて、どうやってサイトを使うのか、を掘り下げる【no.0646】

 ユーザー(お客様)がどこからやってきて、どうやってサイトを使うのかを、掘り下げて掘り下げて掘り下げ続けるのが大切だと思います。

 ひとつのテーマとしてあげられるのが、たとえばネットショップのトップページの役割です。

 みなさんはトップページのプライオリティをどれくらいにもってきているでしょうか?更新するのは週1回でしょうか、週4回でしょうか、それとも毎日でしょうか。

 まず、ショッピングモールに出店している場合のトップページの役割です。

 ごくごくわずかですが、一部のブランド化しているネットショップの場合、常連のユーザーはトップページからショップに入ってきます。ブックマークをしているイメージです。ただ、その他のユーザーのほとんど、特に初回訪問のユーザーは、ショッピングモールの検索(もしくはランキング、広告)からネットショップに流入します。ということは、ユーザーが辿りつくのは商品ページということになります。

 実は、ショップのトップページを見ずに商品を購入したり、他のサイトに流れたりしているユーザーが多くいます。ショッピングモールの場合は、トップページを頑張って更新するのは、あまり意味がありません。むしろ商品ページを含め、全ページで必ず表示される「サイドナビ」「ヘッダー」「フッター」の使い方に気をつかう方が良いでしょうね。個人的には「サイドナビ>フッター>ヘッダー」の優先順位で改善をおこなっていくのが良いと思います。

 この「ユーザーはトップページではなく、コンテンツをみにくる」という傾向は、WEB全体の傾向とも言えます。特に、facebookやtwitterなど、ソーシャルメディアの流行により顕著になりました。ソーシャルメディアに、WEBサイトのトップページを貼り付ける人って、あまりいないですよね。基本的には、商品であったりサービスであったり情報記事であったり、コンテンツを直接拡散すると思います。コンテンツを見にきたユーザーに、いかにして回遊してもらうか、いかにして滞在してもらうかがポイントです。

 ショッピングモールでのネットショップの場合、商品ページからの流入が大部分を占めますが、自社サイトとなるとその比率は異なります。自社サイトの場合は、商品ページからの流入はそれほど多くありません。検索からの流入は、基本的には「自社サイトの存在を知っている」ユーザーが中心になりますから、トップページから流入してくるユーザーが多くなります。必然的に、トップページの更新が重要になってきます。

 とはいえ、「自社サイトの存在を知っている」ユーザーだけの流入ではWEBサイトの収益性が成り立ちませんから、インターネット広告をかけてランディングページ(LP)経由で流入をしてもらったり、カカクコムなどのまとめ・比較サイトから商品ページに流入させてもらったり、はたまた前述のような情報メディア(オウンドメディア)を立ち上げることで「情報軸」での流入を増やしたり、様々な努力が必要になります。トップページとの閲覧数の比率を常に追っておくと良いですね。

 ちなみに、トップページの更新についてです。大切なのは、「ファーストビュー」を変更することだと思います。ここでいうファーストビューとは、ページを開いたときに最初に目に入るウィンドウ画面です。もちろんユーザーが設定しているブラウザ画面の大きさによって異なりますが、「最初に目に入る画面を、どう印象的に(変化があるように)見せるか」に気を遣いたいですね。もし、トップページに「変化」をつけていても、ユーザーが画面をスクロールしなければいけない位置に更新があるなら、それはユーザーに「気づかれない」可能性が高くなってしまいます。「ファーストビュー」を変えることが大事です。

 おわり。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから