ヤフーの「eコマース革命」は改善のチャンス!【no.0044】
(前回のブログを読んでから、こちらをお読みください)
ヤフーショッピングの無料化で、EC業界にはどんな影響がでるのか・・?
■すでにヤフーショッピングに出店している店舗はどうすればよい‥!?
ヤフーショッピングの無料化による影響について、前回のブログでは他ショッピングモールへの影響・ネットショップ出店者への影響・お客さんへの影響の3つのポイントからお伝えしましたが、今回はネットショップ出店者への影響と対策を中心に書いていきたいと思います。このブログを読んでいただいている方はプラットフォーム側やお客さん側がメインではなく、ネットショップもしくはネットビジネスを加速されたい方が中心かなと思いますがゆえ。
まずヤフーショッピングにすでに出店している店舗。楽天市場やDeNAショッピングなどに出店しているEC事業者がどんどん参入してきます。過去にヤフーショッピングに出店していたが、一度退店して・・みたいなお店も戻ってきます。個人事業者が参入してきます。利益度外視で、副業としてお小遣い稼ぎ程度で、ガンガン価格競争で入ってきます。ロイヤリティの無料化で、今まで自社サイトを選択してきた大きな理由が潰れたわけですから、自社サイトを運営しているEC事業者も参入してきます。どうせ出店するなら、ショッピングモール内での検索から売上が見込めるヤフーショッピングをメインにした方が良いだろう、という考えもあるでしょう。玉石混交、そしておそらく石の方が多いでしょうが、出店者の数が激増するはずです。出店者の増加に合わせて、ヤフーショッピングのユーザが増えたり、検索とディレクトリの機能性がよりアップしたりすれば良いのですが、それはヤフーショッピング側がどう動くかで、出店者側が動けることではない。
■導線の確保をするための動きを強化しておこう‥!
すでにヤフーショッピングに出店している店舗ができることと言えば、集客導線をより太くしておくことです。出店者が増えれば、導線確保のためショッピングモール内の広告により人気が集まります。広告枠の数は決まっていますから、売り切れも出るでしょうし。ヤフーショッピング内のリスティング広告であるストアマッチ広告もクリックあたりの単価が跳ね上がると思います。なので、すでに出店している店舗は、今までのヤフーショッピング内でのノウハウを活かして、先手で広告枠を押さえておくことが肝心です。もちろん、過去のデータからショップに合いそうな広告を選択してください。
あとは、今のうちにヤフーショッピング側との繋がりを強くしておくことですね。おそらく今後、以前ヤフーショッピングが企画した「もっともっと祭り」や「爆買いの日」を上回るような販促が打たれると思います。優先的に広告枠を紹介してもらえるように、ヤフーショッピング側と戦略を共有し、十分なコミュニケーションをとっておくこと。出店者が激増した後では遅いので、早いうちからより地盤を固めておくことをオススメします。出店料、ロイヤリティが無料化になるわけですから、現状ヤフーショッピングの店舗で売上があれば、広告費に回せるお金も増えることと思いますし、とにかく早く集客導線を太くしておくことです。ショッピングモールの攻略としてはそれが絶対的に有利です。
逆に、いま集約導線を太くしておいても、出店者の増加につれて導線が弱くなっていく可能性があるなら、そもそもヤフーショッピングにリソースを投下しないようにする、というような判断もアリです。出店料、ロイヤリティの無料化で余るお金を、自社サイトや楽天市場などにつぎ込むということですね。価格で選ばれてしまう商材や、サイトやページを見てもらって買ってもらう商品はヤフーショッピングでは厳しくなるかもしれないですね。楽天市場はお客さんが多いので大丈夫でしょうが、他のショッピングモールについては今回の一件で事業自体が終了しないか、少々心配ですが。
■多店舗展開をするか否かよりも、大切なこととは‥!?
まだヤフーショッピングに出店していない店舗。これはシンプルですが、出店すべきです。だって無料ですし、今後の集客力も期待できるわけですから出店した方が良いに決まっています。おそらく、出店するか否かの決断よりも、在庫連動とか、商品の品番管理とか、データベースの管理とか、コンテンツ更新の仕組みとか、担当をどの比重で付けるかとか、そっちの方が問題になるはずです。会社内の仕組みの問題ってことですよね。ここは、「手を付けなきゃなー」と思いつつ、「多店舗展開しても売れなかったら出店料無駄だからなー」とか思って、後回しにしてきたネットショップも多いと思うのですが、ついに来ました、改善のチャンスです。
プラットフォーム側が何を起こすかってやっぱりわからないですよね。今回の件で、たぶん今まで誰かが勝ってきたノウハウが消えて、違う誰かが勝てるノウハウがどこかで生まれるわけです。ショッピングモール対策とか小手先の部分だけを見ていると、変化に対応できなかったり、対応に遅れたりしてしまう。目先の売上も重要だけれども、やっぱり会社の仕組みを整えておくことがより重要になると思うし、その準備をしていた企業が、今回のイーコマース革命をきっかけとして次の主役になっていくのではなかろうかと。
もちろん、弊社の提言としては「仕組みの根幹を支えるのは人、変化に対応できる人材を育てましょう」ということです。
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