ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ポジティブなレビューを活かす。ネガティブなレビューも活かす。【no.0801】

Eコマース事業において「お客様レビュー」というものは、「ネットショップとお客様」をつなぐだけではなく、「お客様とお客様」をつなぐ大切な役割を果たしています。

「商品がお客様に喜んでいただけている」「サービスをお客様が評価してくれた」「あまりご満足いただけなかったようだ」というような表面的に捉え方だけではなく、今後のマーケティングに「いかにして活かすか」を考えていきたいものです。今回はレビューの活用について説明します。

まず土台を作りましょう。「時間があるとき」「余裕があるとき」「気になったとき」にレビューを確認するのではなく、定期的にレビューを確認する時間をつくりましょう。月に30件程度なら月1回、月100件程度なら2週に1回、月300件以上なら毎週というように、レビューの増加数によって「レビュー確認ミーティング」の頻度を変えていきます。

レビューで確認したいのは「ネガティブなレビュー」「ポジティブなレビュー」の両面です。特に、商品やサービスが良かった悪かったという評価の後に続いている「●●だから」「××でした」のひと言に注目することが重要です。

まずはネガティブなレビューの活かし方です。

「そもそも、ネットショップ内に表記・表示をすることでネガティブなレビューを防げなかったのか」を考えます。配送や決済に関するネガティブレビューならば、店舗情報の欄のカイゼンで防げるかもしれません。商品についてのネガティブレビューならば、注意書きを追加したり画像のコンテンツを差し込むことで購入前の理解が深まる可能性があります。もちろん、商品自体をカイゼンしなければいけない場合もあるでしょう。

ただ、ネガティブなレビューの場合はすべてに対応しなくても大丈夫です。レビューというものはいかんせん「お客様のパーソナリティ」に依存します。個別のケースをクレーム化してしまうお客様もいらっしゃるので、そこについてはネットショップ側も「個別のケース」として個人対個人で対応をしてください。

次にポジティブなレビューの活かし方です。

ポジティブなレビューには、「潜在的な需要」「潜在的なニーズ」「想定していなかった使い方・楽しみ方」が隠れている場合があります。「お客様に評価された。嬉しい!」というところだけではなく、「ネットショップの次の提案・次の販促企画に活かしていけないか」を考えるための材料にしましょう。

例えばですが、「ゴルフの景品に出したらみんな大ウケでした」「気持ち大き目だったのでインナーの上に着ています」「ベットの下にすっぽり収まるサイズ」など、お客様の側から「商品の使い方・楽しみ方」を教えてくれているわけです。商品ページでのより強いアピール・新しい提案に活かしたり、販促や商品企画に活かしたりする材料になるわけです。

ネットショップはお客様がみえません。ネットショップの運営側からお客様がみえないのはもちろんのこと、お客様の側からも他のお客様がみえません。ですから、お客様は「自分が間違った選択をしているのではないか」という不安をレビューを読むことで解消して購入を進めていきます。

ただし、レビューを読むのは商品をみた後。商品をみる前にレビューをみるお客様はいません。レビューを商品ページでの提案や販促企画、そもそもの新商品開発に活かすことでよりお客様にネットショップに興味を持ってもらうことができます。

レビューは「潜在的な需要」「潜在的なニーズ」「想定していなかった使い方・楽しみ方」を探す材料だと思って定期的に確認をしていきましょう。きっと太い鉱脈が隠れているはずです。

おわり。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから