インターネットを活用して、既存事業の成果を上げよう。中編【no.0933】
中編です。前回はこちらです。
インターネットを活用して既存事業の成長をサポートする。まずは、このポイントを意識して、インターネットの活用を社内の文化に浸透させることがおすすめです。
インターネットを活用することで直接的なサポートができれば尚良しです。WEBサイト経由での問い合わせや資料請求、相談、アポイント依頼を既存事業の営業に回すようなことができれば、より積極的にインターネット部門をサポートしてもらうことができます。その存在をポジティブに認めてくれることでしょう。
ここで考えたいのが、直接的なサポートではない部分。間接的なサポートとして、インターネットが既存事業にどのような良い影響を与えられるのかという話です。リアルの営業ではなかなかできない、インターネットだからこそ提供できる情報は何か、と考えるとそれは「データ」ではないでしょうか。
リアルの営業では「お客様が自分から情報を発信してくれない限り」どこで自社のサービスを知ったかを教えてくれることはありません。実店舗であれば、店舗内にあまたあるどの商品に興味を持った上で、商品の購入を決定したのか、知ることができません。
厳密にいえば、高度なシステムを導入することでいずれも可能な部分はありますが、ごく一部のマーケティング予算が十分にある大手企業だけしか実現することはできません。会社の規模の大小、中小零細企業も大企業も関係なく、さらに個人までも同じようにデータを取得できるのがインターネットの強みです。
既存事業の成長をサポートするために提供できるデータ。ひとつは、インターネットにおける各サービスの閲覧(アクセス、ページビュー)の推移でしょう。
ネットショップでいえば商品別、ソリューションであればサービス別にその受注数、アクセス数は異なります。リアルの仕事に限れば、結果としての受注数の推移を追うことができても、どの商品・サービスに興味を持ってもらえたのかを知ることはできません。インターネットを活用することで、この部分を補えないか、というわけです。
商品・サービスには、「多くの興味を持ってもらえているのに、受注に至っていないもの」と「多くの興味を持ってもらえているわけではないのに、受注に至っているもの」があります。この2パターンを「多くの興味をもってもらい、受注に至らせる」商品・サービスにするには、どうすればいいかを考えるための材料にするのです。基本としては「商品力」「提案力」「集客力」のいずれかをいじることになります。
これは「興味は持ってもらえていたのか否か」をインターネットを介して知ることができるからこそ、実現することができる改善活動です。
また、自社のWEBサイトについて「アクセスしたユーザーがどんなキーワードを検索エンジンに入力したか」、いわゆる「検索キーワード」の情報も、既存事業に共有することで成長のサポートができるもののひとつです。
法人、個人に関わらず、お客様は何かしらの課題を抱えています。商品やサービスを利用することによって、その課題を解決しようと考えています。商品自体やサービス自体が欲しいわけではないのです。課題を解決したいのですね。WEBサイトに至った「検索キーワード」には、お客様の「課題」が詰まっています。
お客様が「どんな課題を抱えているか」これを検索キーワードから読み取ることが重要です。また、お客様が課題の解決方法を「どのような表現で探しているか」を知ることも重要です。リアルの営業の「お客様の表現」に即した形で進めると、受注の可能性が高まります。お客様の頭の中にスッと入っていかない、専門用語ばかりを並べていても仕方ないのです。
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